暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX 〜漆黒の竜使い〜
episode4 ー Mad Plants ー
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を向けば、先輩に対し敵意の籠った視線を向けていた。
 普通なら自分よりも身長も高く体格もガッシリしている男子に睨まれれば、萎縮すると思うのだが、先輩は気丈にも睨み返し口を開く。


「何かしら……?私の後輩に手、出すなら出すタダじゃおかないわよ」

「さて、なんのことですかね?僕らはただ光の結社の素晴らしさを転入生に教えてあげただけですけど。それともなんですか、此処では男女が喋ってもいけないんですかね?」

「そういうわけじゃないわ。ただ、女の子を怖がらせるのは男子としてどうかしらね?それに、そんな胡散臭い集団に私の後輩を引き込まないでくれない?」


 バッサリと言ってのけるが、どうやらそれが彼らの琴線に触れたらしく敵意が強くなり、やんのか、ゴラァなどと凄んで見せる。
 だが、この先輩はそれくらいで怖じ気つくわけがなく、むしろ嬉々とした表情を浮かべた。


「あら、デュエルで決着って言うの。話が早くていいわね」

「チッ、舐めやがって。俺ら光の結社の団結の力を見せてやるよ!」



 四人が 決闘盤 (デュエルディスク)を構え今にもデュエルが開始されそうな状況になる。周囲を見回せば結構騒ぎになっていたらしく野次馬が集まってきている。

『デュエーーー』

「ストォォォォォォプッッ!!」

 デュエルが始まる寸前、人混みを掻き分け、見知った人物が四人の間に割って入った。

「楓さ……先生!?」

「どうも、華蓮さん。お元気で何よりです」


 カレンのマネージャー兼臨時教員である楓さんがこちらに会釈をするとデュエルをストップさせる。

「全く何やってんですかね、ホント。こんな騒ぎにしてどうするつもりですかね明日香さん。聞けば、あなたが挑発したらしいじゃ、ないですか。オベリスク・ブルー女子たる者もっと余裕を持って、優雅に対処すべきでしょう」

 おかげで私が駆り出されてしまったじゃないですか……とため息混じりに明日香さんを説教し始める楓さん。弁明のために口を挟もうとすると黙っていて下さいと強めに言われて口を閉じざるを得なくなってしまう。

「さて、明日香さん。言い訳を聞きましょう。あなたなら、こんな騒ぎせずに解決出来たのではないでしょうか?」

「え、いや……華蓮が脅されてると思って遂に頭に血が……」

「ほう……彼らが華蓮さんを?」


 ギロリと楓さんの視線が三人を見据える。明日香さんの一言で、楓さんのヘイトは彼らに移ったようだ。

「なるほど。男子三人が、女子を恐喝ですか……いい根性してますね」

「いや、僕らは恐喝ではなく、光の結社へと勧誘をですね……」


 楓さんが殺気の籠った視線を向ける中、そういえば、泣きそうになってたわね……
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