リベリオン・セイヴァ―外伝SHADOW 一話
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「ってなわけで! ガラクタ置場へ行くぞ? 昨日、新しいゴミの山が出来たんだ!」
「おう! 今行く……」
玄弖は、足元に放り投げていた私服に着替えると大剛が待つ玄関前に出た。そこには、大剛が載ってきたサイドカーのバイクがあり、玄弖はそのサイドカーに座らせてもらう。
「先に弾のやつが来てるさ? 何か良いモンがあったら先に拾って取っといてくれるらしいぜ?」
「そりゃ助かるな?」
サイドカーは道場の悪い路上を走って、激しく揺れながら東側にあるゴミ捨て場へ向かった。
ゴミ捨て場は、主に玄弖達しか出向かない場所だ。来るといったら時々老人たちが暇つぶしに来るだけだ。
「おーい! こっちだ二人も」
新しくできたガラクタ山の天辺で大きく手を振っている青年は五反田弾。元は外の世界の人間で食堂の息子だったらしいがいろいろあって、今ではこのエリア14を新天地として暮らしている。一様、飯屋の息子ゆえに料理の腕は良く、いい食材を彼に渡せば大層な御馳走に変えてくれる。
「弾! 何かあったか?」
大剛が大声で問うと、弾はガラクタ山を滑るように降りて二人の元へ来た。
「おう! 何だか黒いアタッシュケースが埋まってんだけど、冷蔵庫の下敷きにされていて上手く掘りだせないんだ。二人とも手伝ってくれ?」
「よしきた!」
大剛は持前のパワーで玄弖と共に山へ登ると三人がかりで退かし始めた。
「ふぅ〜……重かったな?」
額の汗をぬぐいながら玄弖は黒いアタッシュケースを拾い上げた。
「何が入ってんだ?」
弾が聞く。
「ロックは……掛ってないな? 中身は……」
玄弖はケースを開けた。すると、そこには何やらナイフ? いや……それに近い刃物の短剣が収納されていた。
「何だ? コレ?」
黒い金属製の素材で作られた角錐状の刃物である。それを見て、真っ先に口に出したのは大剛だった。
「……クナイ?」
「クナイ?」
大剛を見た玄弖は誰よりも先にそのクナイを手に持ってしまった。刹那。
「!?」
突然、玄弖の手に触れられたクナイは、光を発した。そしてクナイは浮かび上がるとその先を玄弖の胸元へ向けて……
「ぐぅ!?」
彼の胸にクナイが突き刺さったのだ!
「玄弖!?」
弾が叫ぶが、それと同時に玄弖の胸に突き刺さったはずのクナイはそのまま彼の胸の中へ飲み込まれていったのだ。いや、溶け込んで行った……
「こ、これは……!?」
大剛は目を丸くして見ていた。
「……あれ?」
キョトンとする玄弖。彼は胸を擦るも彼の胸元は何ともない。
「……なんだ?」
周囲の二人もキョトンとしていた。
「何だったんだろ?」
首を傾げて玄弖は問う。
「と、とりあえず医者に行くぞ!?」
彼のみに何か起こればたまったものじゃないと大剛と弾は無理にでも玄弖を近場の医者の元へ連れ
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