リベリオン・セイヴァ―外伝SHADOW 一話
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い怖〜い野盗のおじさん達が居るんだからなぁ?」
と、ゲラゲラと笑いだした、彼らは腰から薙刀を取り出した。
「ケッケッケ……どうするよ? この小娘の手足をぶった切って四肢切断にでもするか?」
隣にいる男が涎を垂らしながら笑いだす。
「おう……それもいいが、闇市へ売っぱらうのも悪かねぇ。なんせ、こいつぁ上玉だぜ?」
「な、何者だ!?」
身構える箒に、男の一人が答える。
「見ての通り野盗さ? この街に迷い込んできた女共を拉致って性奴隷にするか臓器だけにして闇市へ売り飛ばすかで生計を立ててんのさ?」
「っ……!」
箒は、すぐに赤椿を展開しようと念じた。しかし、
――赤椿が!?
「言い忘れたが……エリア14にはISを無効化させる特殊電磁波が撒かれている。どんな機体だろうが、展開できなきゃソイツは単なるテツクズだ」
と、男の太い腕が彼女の細長い片腕を掴み上げた。
「は、離せ!?」
「ほう……見れば見るほど可愛い嬢ちゃんじゃねぇか? コイツは高く売れるぜ……闇市への臓器提供はやめだ! 性奴隷市場へ高く売りつけに行くぞ!」
「くそ……離せ! こんな事、ただで済むと思っているのか!?」
暴れる箒に、男たちは何のためらいもなく彼女を連れていこうとする。
「ま、臓器だけにされなかっただけでもラッキーだと思いな?」
と、中心の男が笑んで箒から視線を変えて闇市の方角へ向かおうとしたが……
「あ! ガイラの旦那じゃないっスか?」
男たちの背後から若い青年の声が聞こえた。
「何だ……玄坊か?」
ガイラという中央の男はニヤついた顔で青年へと振り返った。
「お! めっちゃ可愛い! 上物っすね? どこで手に入れたんですか!?」
調子のいい口調で青年は尋ねる。
「その変でコソコソしてたから捕まえたまでよ? それもIS操縦者だぜ? たぶんIS学園の生徒だ!」
「マジっすか!? いいなぁ〜?」
「っ……!」
青年はマジマジと箒を宥めるも、彼女はそんな彼から目を逸らす。
「おっと? やらねぇぞ?」
と、ガイラは断固お断りするが、そんな彼らに対して青年は両手で抱えるやや大きめな箱を見せた。
「実はこっちも良いモンをゲットしたんですよ?」
「ほぉ〜?」
興味深そうにガイラ達は青年の箱を宥めた。青年が、その箱をパカッとあける。
「こ、こいつは……!?」
男たちは一斉に目を丸くさせる。
「どっスか?」
青年が手にしている箱の中身、それは売ると高額なメカのチップパーツの山と、それ以外にも葉巻の入った小箱も少なからず入っている。
「おぉ……! こ、こいつぁ!?」
「タバコ類は金持ちのオッサンから巻き上げたんすよ? チップは夜逃げした電気屋の店に置いてあったもので……」
おそらく、これらを全て売ったら、女を売るよりも高く儲かる。
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