リベリオン・セイヴァ―外伝SHADOW 一話
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らいたいという思いから比奈も誘ったのだろう。
「久しぶりに三人揃ったんだし。どっか面白いとことか行ってみるか?」
一夏が何気に提案を出す。
「そうだね? どこがいい……かな? 箒ちゃん」
後ろからやけに険しい表情をして歩く箒に、比奈は苦笑いで問う。
「別に、私はどこでも構わんが?」
と、不愛想に答えた。
「おいおい? せっかく昔の顔馴染みが揃ったことなんだし、楽しもうぜ? 箒」
「わかっておる! ただ……」
自分の感違いだとは分かっている。しかし、やはり本当は一夏と二人きりがよかった……
その後、一夏達は喫茶店へ出向いてお茶を飲んでいた。飲みながら、今からどこへ行こうかを話し合っているのだが……
「すっごーい! これが、パフェって言うんだね?」
初めて食べるフルーツパフェに興味津々の比奈に一夏は目がいき、箒はそんな二人が何かと妙にイチャついているように見えて、面白くない。
「っ……」
ムスっとアイスココアを飲む箒は、パフェを堪能する比奈に苛立っていた。しかし、比奈は都会での知識は皆無な田舎娘、彼女の目に移る珍しい物はまだまだたくさんあるにちがいない。
「……で、一夏? これからどこへ行こうというのだ?」
頬杖をついて比奈と楽しそうに喋る一夏に箒が問う。
「ん? ああ……そうだな、どこがいい?」
「わからないから聞いているのではないか?」
と、やや怖い顔で言い返す箒に、一夏は少しヒヤッとした。先ほどから比奈と話していて、彼女のことを見ていなかった事に気付く。
「ご、ごめん! で……どこがいいかな? 比奈は?」
「私は、一夏ちゃんと箒ちゃんに任せるよ?」
「そうか……映画とかどう?」
適当に一夏が案を出す。映画と聞いて、比奈はまた興味を持った。
「映画って、あの大きなスクリーンで見るやつだよね!?」
「ああ、箒は? 映画以外になにかある?」
「私は……では、時にそこでいい」
別に行きたいと思う場所はないため、彼女も同意した。
「さて……じゃあ、決まったことだし。お茶飲み終わったら行くか?」
三人はお茶を済ませたあと、ショッピングモールから西側にあるメガロポリス一の映画館へ向かった。
「うわ〜……すごいね? ここが映画館か……」
キョロキョロと辺りを見回しす比奈。
「はぐれるなよ? 比奈」
「一夏、この映画はどうだ?」
ちょと、箒は最近気になっていた映画を見つけた。一様比奈や一夏も賛成してこの映画を一緒に観賞することになった……が、
「くぅ……」
苦虫を噛みしめる顔で、箒は隣に座る一夏と比奈を睨んだ。彼女は二人から端側の席におり、その隣には比奈、一夏の順に座っている。
――何故、比奈なんぞがこんなに良い思いを!?
一夏と比奈は、互いに寄り添い合って座っている。こんな光景を、これ以上箒は見た
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