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ガンダムビルドファイターズトライ 〜高みを目指す流星群〜
04 「ガンプラバトル部、始動」
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に教えてほしいとは言いませんが」
「それはそうだが、今後はチームを組んで戦っていく間柄でもあるだろ。もっと気軽に何でも聞いてくれていいさ。ただ……正直に言って、ヒョウドウにおかしな癖なんてものは見当たらない」
「そうですか……ならば単純にファイターとしての力量の差というわけですね」

 納得しているような声ではあるが、どことなく残念そうな顔をしている。普段感情を表に出さないだけに何とも言えない気分になってしまう。

「まあしいて言うなら……ヒョウドウの射撃は正確過ぎる」
「正確過ぎる?」
「ああ。ミサイルはともかく、基本的に機体の胸部から胴部を狙ってるだろ? 武装的に一撃で落とせるから間違ってるとは思わないが、正確過ぎる攻撃は時として先読みしやすいからな」
「なるほど……誰にでも言える言葉ではありませんが、あなたの動きを見ていた身としては納得の言葉です。とはいえ、大幅なコンセプトの変更はバトルスタイルにも影響しますから……武装面を見直してみることにします」

 徐々にバトルで上がった熱は引いてきているようだが、目を見た限りやる気は十分に感じられる。
 ヒョウドウの性格を熟知しているわけじゃないから何とも言えないが、近いうちにショットガン系の武装が追加されるかもしれない。そうなったら近接戦闘に入るのが今以上にきつくなるのは目に見えてる。
 負傷覚悟で鉄器の懐に飛び込むことは何度もやってきたが、ヒョウドウのセラヴィーが相手だと考えると憂鬱になるな。動きが鈍るどころかその場に停止させられて、次の瞬間には木っ端微塵になってもおかしくないし。まあチーム戦では味方だから頼もしくも思えるんだが。
 そんなことを考えていると、閉まっていた扉が開いた。入って来たのは長い金髪と抜群のスタイルが目を惹く女生徒……俺と同じようにガンプラバトル部に所属しているコウガミだ。

「遅れてごめん……あんた達ついさっきまでバトルしてたでしょ」
「ああ、よく分かったな」
「分かるわよ。あんたはどことなく集中力の切れた顔してるし、ヒョウドウは何か嬉しそうなんだから」

 ヒョウドウのように普段感情を表に出さないタイプならまだしも、一時的に多少疲れているだけの俺の違いまで分かるとは大した観察眼だ。
 これも機動性重視の機体を用いてヒット&アウェイスタイルで戦い続けることで磨かれたものなのだろうか。などと考えてはガンプラバトル馬鹿過ぎるだろう。

「そんなに私は嬉しそうですか?」
「ええ、普段のあんたからすればニコニコしてるって言えるレベルよ。疑うんなら鏡で確認してみたら?」
「いえ大丈夫です。実際のところ嬉しいと感じていますから。ナグモさんのおかげで今後取り組んでいくべき点が見つかりましたし」

 こちらとしては大したことを言ってはいないので、
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