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ガンダムビルドファイターズトライ 〜高みを目指す流星群〜
04 「ガンプラバトル部、始動」
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制。GNフィールドで防ぐかとも思ったが、ヒョウドウは回避しながらGNバズーカUで応戦してきた。精密さを失っていないあたり、彼女の勝利への意志に揺らぎはないだろう。
「それでも……勝つのは俺だ!」
すでに間合いは近接戦闘の距離に入っている。ここから先必要なのは射撃より近接武器だ。
俺は左腕を振るいながらザンバスターを分離させる。左手にはビーム・ザンバーだけが残り、バスターガンはセラヴィーパンツァーへ飛んでいく。
ヒョウドウは撃ち落としによる爆発で視界が遮られるのも嫌がったのか、片方のGNバズーカUで弾くことを選択した。ただ勝負というのは、時として一瞬と呼べる時間が明暗を分かることがある。
「――もらった!」
ムラマサ・ブラスターを上段から振り下ろす。これで決めるつもりだったが、斬り裂くことが出来たのは右手に持たれていたGNバズーカUだけ。だからといって気落ちしたりはしない。
俺は機体を素早く回転させながら微妙に距離を詰め、その勢いを利用して左手のビーム・ザンバーを振るった。その一撃はセラヴィーパンツァーの左腕を吹き飛ばす。これでGNバズーカUは現状では使用することは出来なくなった。
が、まだセラヴィーパンツァーには腰部にGNキャノンが残っている。ほぼゼロ距離に居るのだから直撃をもらえば敗北するのはこちらだ。すでにGNキャノンは発射準備に入っている。それだけに次の選択がこのバトルにおいて最重要だと言えるだろう。
まあ……ここまでの流れは読み通りなんだが。
俺は焦ることなく操縦を行い、フルクロスはそれに寸分の遅れもなく応え、回転の勢いを殺さないままムラマサ・ブラスターでセラヴィーパンツァーの胸部を貫く。引き抜きながら再度ビーム・ザンバーを振るって胴体を斬り捨てることで、このバトルは終わりを迎えた。
「……ふぅ。何度か戦って分かっていたことですが、あなたの操縦技術には舌を巻きます」
「そっちこそ、相変わらずの精密射撃だな」
「慰めならいりません。1発も直撃させていないんですから」
確かにそのとおりではあるが、こちらとしては余裕で回避したものは1発としてない。全弾に神経を集中してどうにか対処することが出来たのだ。
「別に慰めとかで言ってるんじゃないんだが……」
「……冗談ですよ。あなたが手を抜かずにやっていたのは見ていて分かりましたし、そもそも私とあなたとではファイターとしての力量に格段の差があります。全く悔しさがないではありませんが、ヨーロッパチャンピオンのライバルに善戦出来ていると思えば悪い気はしません」
そう言うヒョウドウにはわずかばかりだが笑みが確認できる。普段は無表情に近い彼女だが、どうやらバトル中やバトル後はテンションが上がっているのか口数が増え感情も表に出やすいらしい。
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