第3章 リーザス陥落
第80話 裏切りの母国
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とって 戦う理由。あの強大な魔人と相対して、決して退かない理由そのものだった。ユーリの背中を見続けて、思い馳せた事だった。
「――失うのだけは……御免なんだ。だから 自分の力を、あの力を使っても、出来る限界まで引き出す。 それで、守れるのなら、戦えるのなら、迷わずその選択をする。それに――」
ユーリは、志津香の目を見て、笑った。
「無茶したら、ちゃんと守ってくれる。背中を任せられる人が、オレの傍にはいるから、な? 志津香や、仲間達。……沢山、いるよ。ありがたい事だ。志津香、ありがとう」
「ば、バカっ! 私が……、私達が、どれだけ あんたから。……ゆぅから、どれだけ もらった、っておもってるのよ。返しきれるなんて、思ってないんだからっ。――い、一生、掛けたって」
それは、遠まわしに 『一生掛けても』と告白をしている気分だったが、当の本人がそう受け止めたかはまた、別の話だった。
「――……オレは、これからも きっと無茶をする。……だけど、死ぬ気はない。最後の一線。そこを超える事はない」
「……絶対、超えさせないわよ」
「ああ。……だな。これからも……」
ユーリは、ゆっくりと拳を突き出した。
「よろしく頼むよ。志津香」
「皆まで言わないで。……当たり前、でしょ。こっちこそ……」
志津香は、ユーリの拳に答える様に、自分の拳を押し当てた。
そして、穏やかに信頼を確かめ合って終われる。
確かに 志津香にはまだ 頬の熱が篭っているが、それでもまだ上々な方、よく隠せられた方だだろう。方や全く感じてない、勘付いてなさそうなユーリには、正直、志津香にはくるモノがあるのは確かなのだが、それでもまだ良い。
人には言えない事を、ユーリにする事が出来た事で、一歩も二歩もリード? 出来たと何処かで満足気味だった。
この戦争でもそうだが、沢山の想い人が周囲にどんどん集まってきて……、驚愕の事実(かなみから訊いたアニス事件?)を訊いて、正直凄く焦っていた。
今回の件、正直、戦争中だと言うのに不謹慎だとは思えるけど 色んな意味で、近づく事は出来たと思う。マリアが作ったと言うあみだくじ機械?の時もあった。正直、『……余計なことを!』と思ったけれど、結果とすれば、……志津香にとっては良かったのだ。勿論、あの板の内容通りの内容をした訳ではないが……。それに近しい事は志津香はする事が出来た。
だが……、ユーリの言葉で再び熱を持ってしまう事になる。
「だが、本当に助かったよ。志津香。……あれを癒す方法は 神魔法でも不可能だと訊いていたから。……一体どうやったんだ? その辺も、彼から訊いたのか?」
「っっ!!?」
そう、ユーリが疑問に思
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