第1話
ep.004 『赤く染まる幼い少女編 2』
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いうのに自分を殺す何かといったことが、こんな小さな子供を殺すおそらく自分たちと同じくらいの年をした人間達がいる事が。
「そんな事ないよ、お姉ちゃんたちは大丈夫。 お姉ちゃんたちは、君を助けに来た正義の味方だよ。」
御臼がその少女に駆け寄り、肩を強くではないがしっかり掴み、まるで自分に言い聞かせるように言った。少なくとも、水無月とルレシオにはそう聞こえた。
「・・・・・・・・、れ。」
「え?」
いきなりだったのか、聞き取れない。
「それ、ホント?」
少女の真直ぐな目の中に少しだが希望が宿っているような気がした。
「うん。 絶対にここから出ようね!」
今度は強く、握りしめるように肩を抱いた。
水無月が端末を取り出す。取り出す前、バイブ音がしたのでメールだろう。
「叶世さんが、叶先輩の買収うまく行ったって。」
それを聞くと、さっきまで強く抱いていた手を、肩を安心しきり撫で下ろした。
「おい、031号っ!」
白衣、科学者の一人だ。
「っ!!」
ルレシオが能力を使う。それは砲丸投げの鉄球の様で、でも全く軽くて、触ろうとすると皮膚を全部持っていかれてしまいそうな痛みに襲われるもの。
それを白衣の顔面にめがけて撃ち放つ。飛沫の音とともに白衣の男が勢いよく吹き飛んだ。
まるで、人形の様に。
白衣は首辺りが赤く染まり、関節はおかしな方向に向いていた。首から上は、綺麗に切れて無くなっている。
真っ赤な血に混ざり、黒くドロドロでべっとりとしたモノも混ざっている。仕事柄3人はこういう光景に慣れている。
少女が見えないように目を手で隠し、視界を奪う。
「見ないで。」
耳元で小さく強く言うと同時、抱きかかえる。
「見つかった。 早く夢絶を呼んでくれ。」
聞いた瞬間だ。少女が怯えだす。
少女が言う。
「その・・、『むぜつ』。 わるいひと・・?」
返答に困る。
悪い人と言えば悪い人だし、いい人かと言われればあんまりそうでもない。でもここはいい人と言ってあげたい。後輩として。
「と、とてもいい人だよ。 会えばきっと優しくしてくれるよ。」
言っててつらい。あんな『めんどくさい人間』をこんなにも非の打ち所がないように言っているのが、とてもつらい。
同時刻、第7学区。
店舗大会の決勝戦。player1を操作しているのが夢絶。相対するは今のところ負けた事が無いという人物だ。
対して夢絶はギリギリ買ってこ
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