暁 〜小説投稿サイト〜
神様転生した先のサイバーパンクで忍者になって暴れる話
リレーションズ・サクラ・アンド・ムラサキ
2話
[3/4]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
る。
この世界に浚われてきてから初めて見え始めた光明に、さくらは飛びついてしまう。
後ろに控えていたふうま時子が口を出した。
「勿論金額は頂きますが、そちらにとっても悪い条件ではないと思いますが?」
さくらは紫=サンのためと自身に言い聞かせて、ソウカイヤと契約を交わした。
三日ほど後の事、ふうまは自身の部屋で書類を片付けていた。部屋には珍しく彼以外誰もいない。
しかし、UNIXを操作しながらふうまは、
「仕事は終わったのか?」
虚空に声を響かせた。
「報告ならこの場で受けるが?」
独り言を喋っている様に見える。
しかし、家具の影が僅かに揺らぎ、
「相変わらず凄いね。どうしてわかるのかな?」
その中からさくらが飄々とした顔で現れた。
「カラテが足りないからだ。イイネ?」
「アッハイ」
ふうまの念押しの言葉に頷くと、持っているケースを机の傍に置く。
「目的のデータはこの中にばっちり入ってるよ」
「仕事が早いな。報酬ならそこにクレジット素子が置いてある」
さくらは机の上にある素子を満面の笑みで持っていこうとする。
「ああ、紫=サンの情報手に入ったぞ」
「本当!」
さくらはふうまに顔を向けた。
こんなに早く手に入るとは思っていなかったのだろう。
「報告の前に、代価を頂こうか。借金の分もな」
悪い笑みを浮かべて、UNIXからさくらに向き直る。
「うっ……」
その笑みにさくらは嫌そうな呟きを吐いた。
「調査費用と借金の返金が高いよー。利息は取らないって言ったじゃん」
「期限はあるといった」
催促しないとは言ってないということだろう。
「これがなくなると生活費が」
「もっと高いのもあるぞ。さくら=サンの実力なら十分に対応できるちょうどいいのが」
ふうまはUNIXの画面をさくらに見やすく動かした。
そこには、鷲頭茂の暗殺とショドーされている。
「流石に暗殺とかはさぁ」
「こっちならどうだ」
もう一つの依頼の文書を画面に映す。そこにはヤンバナ・サシミ社の偽装工作とショドーされている。
「いやいや、之って実際悪い仕事じゃん」
「米連や魔族に対する情報工作等は十分悪いことだと思うが?」
「それは、いいかなって」
彼女なりの論理基準があるのだろうか。
さくらの答えにふうまは面白そうに笑う。
「米連が紫=サンの事を何か掴んだようだ。しかも捕獲しようと計画を立てている」
かなり重要な情報を掴んだと、さくらに言い聞かせるように話してゆく。
「この情報を得るためにこちらもそれ相応の代償を払っている。契約だから行うけど」
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ