暁 〜小説投稿サイト〜
神様転生した先のサイバーパンクで忍者になって暴れる話
リレーションズ・サクラ・アンド・ムラサキ
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。 9
「それで、さくら=サンはこれからどうするつもりなのだ?」
後ろに控えていた災禍の疑問に、さくらも難しく眉を顰める。どうしていいかわからぬ様子だった。
実際彼女は困っていた。頼る人も組織もいない。金もあまり持っていない。 10
この状況で紫=サンを探すのは、ラクダに針の穴を通させるかの如く困難である。
思い悩むさくらにふうまが声をかけた。
「さて、ビジネスの話をさせてもらうか」
「え」
まださくらの頭が混乱している最中にも関わらず、ふうまの話は進んでいく。
「お前が壊したクローンオーク。それなりの金額がかかっていてな。賠償を請求させてもらう」
欺瞞!全てのクローンオーク達は彼等ソウカイヤが作っている。諸経費はかかるものの、ヨタモノ達を雇用するよりも実際安い。
しかし、ふうまがさくらに手渡す資料には、膨大な金額が描かれていた。 12
たちまち目を見開いたさくらが抗議の声を上げた。
「こんな金額返せるわけないじゃん! イディオット!」
さらに不敵なキツネサインを向けた!
「バカハドッチダー!」
その無作法な振る舞いに、ふうまの堪忍袋か爆発!コワイ!
慈悲が深きブッダでさえも目を背けるほどの口汚い罵声が部屋に響く。
彼の激怒した様子に、災禍は戸惑いトキコに目線を合わせた。
彼女も溜息を吐き、
「テメッコラー! 人の妹コラー! 傷つけておいてオラー! 許さネッゾコラー!」
「アイエ!」
激昂しているふうまに呼びかける!
「御屋形様」
「ドクサレガー!」
「アイエエエ! そ、そこまで怒ることないじゃん」
「坊ちゃん!」
強い調子でそう呼ばれ、ようやくふうまは気づいた。苦虫を噛みつぶしたような表情で振り返ると、
「坊ちゃんはやめろ」
と言ってさくらに向き直る。
当惑している彼女に、
「さくら=サン。なにもすぐに返せってわけじゃないんだ」
やさしみを帯びた笑みを浮かべて話して聞かせていく。慣れた者であればこれが「良い警官・悪い警官」メソッドに則った茶番だということががお分かりいただけることであろう。 16
しかもこれは両方を一人で行う高等な人心掌握のテクニックである!
「俺達の組織に入ってくれれば、期限はあるけど金利はつけない。仕事を紹介して報酬を支払うこともできる」
「…………」
ふうまの交渉に、さくらは毅然とした態度をしているように見える。
しかし、彼女の心の中はすでに彼に寄り添い始めていた。
完全に心を傾けるため、ふうまは最後の札を使う。
「目的である紫=サンの情報を集めて売ることもできる」
「本当!」
さくらは立ち上がって、ふうまに詰め寄
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