プロローグ
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はい、そこ夢見すぎとか言わない。
だがそんな夢のような出来事は起きることはない。
まあそれでも感謝の手紙が届き、いい気分になれるのは満更でもない。
だが―――――――
(こんな毎日だけど、せめて1日くらい平和な日が来ねえかな・・・・・)
そう思っても罰は当たらないだろう。
そんな風にため息をついたその時だった。
「お!」
オレがそんなことを呟きながら視線を前に戻そうとした時、視界の端で一筋の流れ星のようなものが見えたような気がした。
(流れ星か、めずらしいこともあるんだな・・・・・・)
珍しい出来事にオレは少し驚きながらも足取りを軽くして自宅まで歩いていく。
その時だった。
ふっと視界を何かが横切る。
「はあ・・・・・はあ・・・・・」
息を荒げるその影はそのまま路地裏まで走っていった。
(さっそくですか、そうですか・・・・・・)
いつも通りの光景にため息をつきながらオレはその人影を追っていく。
路地裏に入ると、すぐの足もとにその人影はいた。
真っ白い布きれを目元までかぶせている。
息も切れ切れとしているその肩を見て只事じゃないな、と思いその人物の顔を見た。
するとそこには茶色い髪をしたきれいな女性が頭から血を流したまま意識をうしなっていた。
これがオレと彼女、トゥレーデとの最初の出会い、そしてオレの希望へと続く物語の始まりの始まりとなる。
そのことをこの時のオレは知る由もなかった。
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