2部分:第二章
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第二章
「この状況。利用しない手はないわよ」
「いいねえ、その心意気」
「このお嬢ちゃんやるよ」
「将来が楽しみだよ」
「いや、本当にね」
「世の中あれよ」
朋子は妖怪達を周りにおいて食べながら話す。やはり全く動じてはいない。
「七転び八起きよ」
「そういう意味の言葉か?」
「使い方間違ってると思うけれど」
「じゃああれね。塞翁が馬ね」
「それも違うんじゃないのか?」
「あんた諺勘違いしてるんじゃ」
両親は突っ込みを入れる。二人はとりあえずコーヒーだけ飲んでいる。朋子の様に食べられる状況にはなれないのであった。精神的に。
「しかし。とにかく」
「妖怪を使って何するのよ」
「お化けいたらやることは一つじゃない」
朋子は話す。
「そうでしょ。遊園地には何があるの?」
「遊園地?」
「遊園地って?」
「お化け屋敷よ。それがあるじゃない」
「お化け屋敷!?」
「それ?」
二人もそれは知っていた。お化け屋敷はどの遊園地にもある。遊園地の人気スポットの一つだ。実は朋子はそこに入ることが趣味なのだ。
「それを?」
「このお家を使って?」
「違うわよ。ほら、この人達お金は自分達でするって言うから」
自分の周りでそれぞれだ。御飯やら果物やらを食べている妖怪達と一緒に食べながら話す。そうしたやり取りの中で、であった。
「それじゃあ。お仕事斡旋してね」
「遊園地にか?」
「そのお化けの団体を入れるの」
「そうよ。それでいいじゃない」
こう両親に話すのだった。
「どう?名案でしょ」
「そうするのか」
「それでお金をなの」
「それからも考えてるし」
朋子はパンを食べ終えた。それからコーヒーを一杯飲んでまた話す。
「色々とね」
「この状況で動じないどころかそんなことまで考えるか」
「どういう神経してるのよ」
「だから何で困るのよ」
朋子と両親の考えは見事なまでに乖離していた。
「こんなチャンス。神様のお恵みよ」
「そうだよ。お化けの神様のね」
「それなんだよ」
今度はすねこすりと鎌ィ足が出て来て話す。
「おいら達もこれで平和が好きだし」
「人間を驚かせることはしても悪いことはしないよ」
「それで何で困るのよ」
また両親に話す朋子だった。
「わかったわね」
「全く。どうだっていうんだ」
「何て娘なのかしら」
しかしだ。朋子の言葉通りだ。
妖怪達は遊園地のお化け屋敷にロボットだのそうした適当な理由で職を斡旋された。朋子は貸し出しということで遊園地からお金を受け取った。
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