NINE DORAGON
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レスで吹き飛ばしちゃいなよ!!」
「それはムリだよ」
最前線で戦っているソフィアとレオン。ソフィアは隣に立つ少年が自分を倒した魔法を使わないことに苛立っていたが、それには何か理由があるようだった。
「あんな力が分散する魔法で倒せるほど、こいつは甘くない」
ブレスは広範囲にいる敵を蹴散らすことができる魔法。しかし、それゆえに力が拡散しており、一部に力を集中させるべき今の状況では不向きと言える。もっとも、ブレスの範囲を絞って威力を上げるという手段もあるのだが、今の彼らはそこまで頭が回っていないようである。
「レオンくんのパワーでも、ヒビを入れるのが限界か・・・となると、ドラゴンを倒すにはやはりあれしかないのか・・・」
「あれ?」
現在ここにいる・・・いや、フィオーレ最強戦力であるレオンの攻撃力でもドラゴンの体を貫通させるのが一苦労なのを見てヒビキは何か、ある一つの答えにたどり着いていた。その隣にいるミリアーナは、何のことかさっぱりなようで、首を傾げているが。
シリルside
「く・・・おい!!みんな無事か!?」
痛む頭を押さえながら上体を起こしつつ、ラクサスさんが周りの仲間たちに声をかける。
「なんとか・・・」
「ヤバかったですけど・・・」
グレイさんと俺が地面に手を付き起き上がろうとしながらそう答える。周りにいる他の人たちもおおよそ大丈夫だったらしく、みんな時間はかかっているが起き上がろうとしていた。
ムニュッ
「ん?」
すると、ある違和感に襲われる。俺は地面に手をついているはずなのに、なぜか妙に柔らかい。何だろう・・・嫌な予感しかしない。
「まさか・・・」
一抹の不安の拭えない中、俺は自分の右手の部分に視線を落とす。そこには珍しく胸元が大きく開いたノースリーブ型の服を身に纏っているジュビアさんがいた。もちろん、俺が触っているのは彼女の一番柔らかいところでして・・・
「わぁ!!す・・・すみませんジュビアさん!!グレイさん!!」
「ちょっと待て!!なぜ俺にも謝った!?」
慌てて正座して額を地面に擦り付ける俺。なんでグレイさんにも謝ってるかって?そんなの簡単じゃないか。
「だってグレイさんのお嫁さんだし」
「よしシリル。この戦いが終わったらちょっと指導してやるから覚えてろよ」
額に見たことがないくらい血管が浮き出ているグレイさん。何あれ?もしかしてあとで殴られるのかな?ちゃんと謝ったのに。
「さすがシリル!!ジュビアたちの関係を理解してるんですね♪ダーリン!!」
「今はそれどころじゃねぇから引っ付くな!!」
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