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とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第6話 外出
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りのナースステーションで外出許可書の書類に手に取ると御坂は身元保証人ということでサインを書いた。
常盤台ということで一発オーケーだったことに関してサソリの首を傾げるばかりだった。
「やっぱ、お前の身分がおかしい気がしてならねえ」
「そうかしら、まあいちいち説明しなくて済んでいるから楽よね」
ひとまず、これで申請すればいつでも外出ができるようになりました。
ナースが差し出した用紙に外出した時間と自分の名前を書いていく。
「それでは、手続きが完了しましたので、外出していいですよ。帰ってきましたら受付に自分の名前とカードをかざしてくれれば入ることができます。遅くても夕方の5時には部屋に戻っているようにしてください」
と事務的な説明をし、サソリにカードを手渡した。
「なんだこれ?」
「外出の際のICチップ入りの身分証明書ですよ。次から円滑に手続きが進められるようになります」
「あ、あいしー?」
「当病院に入院している証となりますので、無くさないように注意してください」
良くわからん仕組みだな。
手続きを終えるがサソリは何かにつけて渡されたカードを眺めていく。
折り曲げたり、割ろうとしたりするがさすがに御坂に止められた。
そして木山と病院のロビーで合流すると、一行は自動ドアを経て真夏の学園都市の中へと繰り出した。
聳えたつビルとコンクリートのジャングルが容赦なく日光の熱線を封じ込めて歩き回っている人々に攻撃をしかける「ヒートアイランド効果」が起きている現場である。
「あ、暑い……」
サソリの服装はここに初めてきた組織で着用していた外套を身に着けていたが、黒を基調とした服に太陽の光を集光しており、自動ドアを抜けて10秒ほどでサソリをノックアウトさせた。
病院の脇にある日陰に入っては、一時休戦とばかりに腰を下ろして陽炎が浮かぶ道路を睨み付けている。
サソリの予想外の行動に御坂達も同様に日陰に入る。
「大丈夫?」
「ちっ……殺す気か」
「そんな服を着ているからですわよ」
「これしかねえからな」
う……また触れてはいけないところを触れた気が!?
「大変だったわね」
「もうそれはいい」
とばっさりと手をブラブラさせて御坂の慈愛モードを打ち砕く。
「ところでこの子供は誰なのだろうか?」
木山は汗をダラダラと垂らす赤髪の少年を白衣のポケットに手を突っ込んだ状態で見下ろしていた。

場所を変えて、近所の喫茶店。
「この少年は誰だ」
「……」暑さで虚ろな目をし、斜め前を見上げている。
「えっとサソリって言う子なの訳あってさっきの病院に入院しているのよ」
「サソリ……!?」
聞き覚えがあり気な感じで木山は赤い髪の少年を見据えた。
「そうか……そうか」
と頬杖をついて頷いていく。
「何か知ってますの?」
「い
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