暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マブラヴ
1240話
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こまで言う程酷かったか?」
「ええ。特にビームサーベルで攻撃する際、タイミングを合わせるために攻撃の速度を落としたのを見た時のイザークは……」

 首を横に振るオウカ。
 その際に長い黒髪が空中を揺れるが、本人はそれを特に気にした様子もなく残念そうな表情を浮かべる。

「まぁ、それでもBETAを相手にするには問題ないだろ。これなら、以前言っていた火星での戦いに派遣する事も賛成してもいいな」
「……そうですか? 正直、もう少し訓練した方がいいと思うんですけど」

 心配そうな表情で、イザークに叱られているエルフ達を眺めるオウカ。

「そこまで心配はしなくてもいいと思う。確かに今はまだまだ腕が未熟かもしれないけど、実戦を潜り抜けていけば自然と技量は上がるだろ」
「……ですが、その実戦を潜り抜ける事が出来ずに撃破されて死んでしまう可能性を考えると、何としても今のうちに鍛えておきたいんです」

 エルフ達の方を見ながら告げるオウカの言葉は、心の底からエルフに対する思いやりを示している。
 この辺、相変わらずスクールメンバーの姉としての性格が色濃く残っていると言ってもいい。

「いつまでも訓練を続けても、実戦を知らない兵士が出てくる事になる。その辺は程々にする必要もあるだろうな」
「ええ、それは分かっています。……イザークの言葉に一理あるのは、きちんと理解してるんですけどね」

 未だにエルフ達へと駄目出しして叱りつけているイザークへと視線を移すオウカ。
 何だかんだで、この2人は上手くいってるようで何よりだ。
 エルフ達に関しても、そんなに心配する必要はないのかもしれないな。
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