第49話 目指す未来
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りたいと思います」
「うんうん、そういうプラス思考は私も大好きだよ〜。でも、エックス君。確かに私は君の力を復活させたけど、ボディがない今の状態では遠からず消えてしまう。バイルがネオ・アルカディアを支配したことでエックス君の新しいボディを造られる可能性は皆無に等しい」
「そ、それは…」
女神の言うことは正しい。
本来オリジナルボディの代わりであったコピーエックスのボディを造ったネオ・アルカディアの設備が無ければ新たなボディなど夢のまた夢だろう。
「サイバー空間を出ずに外の世界に干渉しないでいれば君は長生き出来る。でも、君の性格上、それは出来ないよね?」
「………」
「エックス君、君はどういう未来を創りたいのか教えて?」
「僕は…人間とレプリロイドが平等に手を繋ぎ合わせられる未来を…ルインとゼロと一緒に創りたい…。ルインと一緒に…生きていたい」
「そう…合格だよ☆エックス君。」
「え?」
満面の笑みを浮かべる女神にエックスは目を見開く。
「もし、自分を犠牲にしてでも〜なんてほざいたらひっ叩いてたとこだよ。よし、この女神様に任せなさい」
「え?」
「ようするにボディが無いからエックス君が消えそうになってるわけだから、新しいボディを用意してエックス君のサイバーエルフをそれにぶち込んじゃえばいいの♪」
「新しいボディ…!?そ、そんなこと…出来るんですか!?」
女神の言葉にエックスは思わず彼女に詰め寄ってしまった。
エックスの表情を見た女神は悪戯が成功した子供のような笑顔を浮かべた。
「勿論♪私を誰だと思ってるの?ある時は完全無欠の至高の女神様にして、“向こう”では稀代の超天才科学者、アリア・グランスと恐れられた存在だよ。」
パチンと指を鳴らすと、何もない空間からレプリロイドのボディが出現した。
蒼いレプリロイド…蒼いボディに、紅いクリスタルが反射するヘッドパーツ。
そして目を閉ざした顔は、コピーエックスのボディとは違い、かつてエルピスに破壊されたオリジナルエックスのボディそのものであった。
「っ…」
思わず息を飲んでしまった。
失われたボディの代用品が目の前にあることを信じられず、これから自分のボディとなる物をジッと見つめた。
見た目はかつてのボディと同じだが、少し触れるとすぐに分かる。
「中身は…まだ、未完成ですね…」
「わおっ、流石エックス君。鋭いねえ!!うん、エックス君の内部構造は凄い複雑でね。ライト博士の技術が神の領域なもんだから最初から完全再現は出来ないんだ。だから、完全再現まで時間がかかるけど、いいかな?長くてもエックス君が消えないうちには完成するからさ」
「構いません!是非、お願いします!!」
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