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紅く染まった琥珀石
「妖精の尻尾」
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エリアスは気性が荒いようで、舌打ちをした。
「「チッ」って言ったかしらあんた、ねえ!!」
「そんな事に食いつかなくて良いよ」
「早くしよーよ」

「うるさい小娘だ。一つ言っておく、今度鍵落としたら殺す」
威圧的な目で睨まれ、ルーシィは即座に「ご、ごめんなさい‥」と弱々しく返事をした。

「オラァァァ!!」

瓶から大量の水が現れ、船を押し出した。
何故かルーシィ達も大きな波に呑まれていく。
「あたしまで一緒に流さないでよー!!」


「な‥なんですかこの揺れは!!」
船上にいたナツ達も大きな揺れに戸惑う。
ルーシィの希望通り砂浜に激突した船。

ハッピーは砂の中に頭が埋まり、ミントが綱引きみたいに引っ張っている。
「あんた何考えてるのよ‥普通あたしまで流す!?」
「不覚‥ついでに船まで流してしまった」
「あたしを狙ったんかい!!」

「しばらく呼ぶな、一週間彼氏と旅行に行く。‥彼氏とな」
「二回言うな!」
彼氏がいないルーシィへの当て付けなのか、二回「彼氏」と連呼し帰って行った。

「ねえルーシィ! さっきの場合オイラは謝んなくて良いはずだよ!」
「わたしもそー思う〜!!」
「このおとぼけ猫達ツッコミづらい‥」

豪華だった船は一部瓦礫へと変身し、人々がゾロゾロと砂浜へ集まって来た。
起き上がろうとした一人の男を、コハクが瞬時に踵落としを喰らわせた。
そしてナツの元へ行くとゆっくりと立ち上がった。
「‥ナツ復活ね」

「ナツ!!」
「言い忘れてたけどナツもコハクも魔導士だから」
「それに凄い強いんだよ!」
ルーシィがナツの元へ駆け寄ったが、真剣な表情に気付き足が止まり、
ハッピーから受けた予想外の言葉に驚愕する。


「お前が妖精の尻尾の魔導士か?」
ナツは火竜にそう尋ねた。

「それがどうした! おいやっちまえ!」
「へい!」

「良く面見せろ」
「暴れ過ぎもどうかとは思いますが‥」

ナツは上着を脱ぎ、突進してきた二人の内一人を上着ごと殴った。
そしてコハクはいとも簡単に男の拳を受け止めた。

「俺は妖精の尻尾のナツだ! お前なんか見た事ねえ」
「同じく妖精の尻尾所属のコハクです。貴方達みたいな輩は少々仕置きを与えなくてはいけませんね」
手首を掴み自身へ引き寄せると、男の鳩尾にコハクの膝が食い込んだ。

「がはっ!!」


ナツの肩には赤色の妖精の尻尾の紋章が、
そしてコハクの右足の太腿にはマゼンダ色の紋章がちゃんと入ってある。

「ナ‥ナツとコハクが妖精の尻尾の魔導士!?」

「あ‥あの紋章‥本物ですぜボラさん!」
「バカー! その名で呼ぶなー!」

「ボラ‥紅天(フロミネンス)のボラ。
数年前『巨大の鼻』って
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