「妖精の尻尾」
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コハクに、喋る猫ちゃんがハッピーとミントだったっけ‥?」
「あんた良い人だな」
「解ったからゆっくり食べなって‥何か飛んで来てるし‥」
「私達までごちそうになりありがとうございます‥。ナツお行儀が悪いですよ!」
料理に夢中でコハクの声が聞こえないらしく、返事が返って来ない。
「ダメだこりゃ‥」
「き、気にしないで‥。あの火竜って男、チャーム‥つまり魅了って魔法を使ってたの」
「魅了!? その魔法って人の心を恋させる魔法ですよね? 確か発売が禁止されたはずでは?」
コハクは驚いて水を吐き出しそうになり、ルーシィの顔を見た。
「そうそう。そこまでしてモテたいなんてやらしい奴よね。
でもあたしはあんた達のおかげで魅了が解けたの。だからありがとって事!
こう見えても魔導士なんだ、あたし! まだギルドには入ってないんだけどね。
あっ、ギルドってのはね魔導士たちの集まる組合で魔導士たちの仕事や情報を仲介してくれる所なの。
魔導士ってギルドで働かないと一人前って言えないものなのよ‥。」
魔導士やギルドについて言い出すと、ルーシィはその事についてノンストップで話し始めた。
「良くしゃべるね」
「明るくておしゃべりなのは楽しくて良い事ですよ‥!」
うんうんとコハクは頷きながら、パフェの最後の一口を食べ終えた。
「そう言えばあんた達誰か探してたみたいだけど‥」
「あい! イグニール」
「火竜がこの街来るって聞いたから来てみたは良いけど別人だったな」
「火竜って見た目じゃなかったんだね」
「火の竜っていったらてっきりイグニールの事だと思ったのにな」
ナツは腕を組みながら考え込むようにうーんと唸る。
「見た目が火の竜ってどうなのよ‥人間として」
「ん? 人間じゃねえよ。イグニールは本物の竜だ」
「はあ!? そんなの街中にいるはずないでしょう!!」
「だからそう言おうとじゃないですかー! そもそもドラゴンが街にいたら大騒ぎですよ!」
的確な二人の指摘にナツとハッピーは今気付いた様な顔をする。
「おいー! 今気付いたって顔すんなー!!」
ルーシィはビシッとツッコムと、代金をテーブルに置き席を立った。
「さて‥あたしはそろそろ行くけどゆっくり食べなよね」
「ありがとうございまし――あ!!」
「ん?」
ウェイターの挨拶が止まり、後ろを振り返ってみると‥。
「ごちそうさまでした!!」
「でした!!」
通路のど真ん中でナツとハッピーは土下座をしているのだ。
「すごーい目立ってるねぇ」
ミントはざわめき出した周りをきょろきょろしている。
「やめてぇ!! 恥ずかしいから!! 良いのよ‥私も助けてもらったし‥おあいこでしょ?」
「あまり助けたつもりがないと
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