第一部 少年たち
第二章
期待の新人たち
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たは才能あるじゃないですか?」
「才能とかそういうのはどうでもいいんだよ! 自分が周りから、ちやほやされているからってあまり調子に乗るってことが言いたいんだよ」
「私はいつも真剣に取り組んでいるだけです!」
胸倉をルイが掴み返す。次第にユウトに力が入っていくのがわかる。これはいつ手が出てもおかしくない。すると両者の顔の間を神機で遮る。わずか狭い間隔に見事に。思わず二人とも目の前に現れる神機に反応して距離をとる。
「お前ら喧嘩するのはいいけどみっともないぞ。ゴッドイーターは一人で仕事をこなすこともあるが基本は小規模グループでミッションを行う。チームワークができないやつはこの世界じゃ、早死にだ」
コウタさんが二人を止める。
「ま、二人の言いたいことはわかるよ。でも一応警告な。他の支部だとヴァジュラって出ただけでベテランが大勢で倒すレベルで脅威とされているからな」
いたずらそうに笑ったコウタさんは、やっぱり憧れる。隊長としての器のでかさを感じた。
◎
またもやいつもの神機保管室
「ってことがあったんです! 俺あんなにも実地訓練を受けるやつらがいるって知らなくて残念です」
ある意味日課のようになったリッカさんとの会話。もちろんリッカさんは俺の神機の点検をしてくれている。
「それは大変だったね。ユウト君とルイちゃん仲良くなるといいね」
俺は地面に座り込み、仰向けになる。
「そうですね。二人と一緒に実地訓練したんですけど、やっぱり二人とも凄かったです。自分は天才って思っていたのが恥ずかしくなるぐらいに、ユウトは弾丸を一発も外すことなく訓練を終えていましたし、ルイの方は、動きがエリナさんと同等それ以上でした」
リッカさんがこちらを見下ろす。
「そっか。もう一人前と同じ動きができるライバルを見つけたのか。君も頑張らないとね」
「確かに。これはここで寝ている時間もないや。自主練やってきます」
勢いよく立ち上がる。リッカさんが神機は使えないと仕草で教えてくれる。
「わかってます! 神機なしでの自主練です」
「覚えていてくれたのね。自主練で身体を動かすならおすすめしないよ」
「今度は自主練もダメですか?」
よほど残念そうな顔をしていたのか、リッカさんは俺の顔を見ると微笑んだ。
「前にも言ったかもしれないけど君の神機は特別製だよ。だから、こうやって毎日、私が点検しているの。この神機にはまだ底知れぬ力が秘められているの。それに神機を見たらわかる。君が今日、ライバルたちに負けじと思い、頑張ったこともね」
リッカさんは作業用の手袋を外し、俺の頭を撫でた。
「おつかさま、今日は休むか、イメージトレーニング程度にしといたほうがいいよ」
こ
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