舞台裏がありました
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ころさ、既に何人かは僕の下へ来る事になっている」
あのナメクジ一号とナメクジ二号か、いや、『そんなところ』って、ぼかしてるからな、
ナーヴギアの開発メンバーではなく、そこに近い人材ってところか、まあアイツ等だろうけど。
「それにしても君は察しが良くて助かる、結城のお偉方はどうも心配性でね、財布の紐が固くて参ってるんだ。
僕と本格的に組まないかい? 絶対に損はさせないよ」
「とりあえず、研究内容を見てからって事で良いですか? フルダイブがこれからどの方向へ行くのか知っておきたいし」
「――――そうだね、今度メンバーを紹介しよう、それと君が気になっているナーヴギア開発室の見学も掛け合ってみるよ」
「…………では、そちらの予定が整ったら連絡をください」
「ああ、楽しみにしておいてくれたまえ」
須郷は上機嫌で去って行った。
――――お前の目的はフルダイブシステムを使った人間の脳の解析と、記憶を好き勝手に改竄する事だもんな。
そうなれば、記憶を改竄して世界中の大富豪から資金をいくらでも入手できる。
いや、アルヴヘイム・オンラインの妖精王オベイロンだけではない、現実世界でも王になれるだろう。
まあ、それもナーヴギアが順調に大量生産されて世界中に出回れば、の話だがな。
数ヵ月後、俺は須郷に呼び出され、とある施設の片隅でパラパラとレポートを捲っていると見覚えのある名前が目に入った。
「――――神代凛子、か」
「知ってるのかい? 彼女の研究も素晴らしいが、僕の下でサポートに回って貰うつもりだよ」
「まあ、研究レポートを見るのは初めて――――フルダイブシステムを医療方面へ伸ばす心算なのか」
「病による肉体からの苦痛を脳に届くまでに遮断するのがメインでね、
フルダイブシステムに少し改良を加える事で充分可能なのだが、臨床がネックになる」
「――――人を雇うにしても、病気の薬代や設備に莫大な資金が必要、か」
「そう、研究途中で被験体が死んでしまう可能性が充分考えられる、積み上げた資金も無駄になる。
それどころか、遺族への対応で金が飛ぶだろう、そんな研究を続けさせるよりも彼女をどうにか諭して僕のサポートをさせたいんだ。
僕の研究は彼女の理論から更に先を見たところにある――――彼女の優秀な力が僕には必要なんだ」
お前、彼女のステータスだけを見て、自分の『装備』に相応しいとか考えてそうだもんな。
明日奈を捕まえつつ、神代凛子を手に入れて現実でもやりたい放題か、良いご身分だな、おい。
「――――須郷さん、少しよろしいですか?」
少し慌てた様子で須郷の研究仲間らしき
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