暁 〜小説投稿サイト〜
ドラゴンクエストX〜紡がれし三つの刻〜正式メンバー版
一の刻・少年期編
第二話「出会った友達と再会の幼馴染」
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に戦ってくれたのだからな、悪いモンスターでは無いだろう」
「わーーい、やったぁーー!」
「ピイ、ピイーーー!」

リュカはスライムを抱き抱えて歩き出し、スライムはリュカの腕から抜け出すと頭の上に攀じ登り、嬉しそうに声を上げる。

「えっと、名前を付けてあげなきゃね。どんな名前がいいかな?え〜と、え〜と」
「…トン」
「そうだ!絵本で読んだ事のある剣士の名前でピエールがいいな。今日からキミはピエールだよ」
「ピイ、ピイ、ピイーーー♪」
「よろしくね、ピエール。ところで父さん、何か言った?」
「い、いや。別に…何も」
「ん〜?」
「ピィ〜〜」

何故か残念そうに肩を落とすパパスにリュカは小首を傾げ、ピエールは不思議な安堵感を感じていた。




そして空が茜色に染まり始めた夕暮れ時、二人と一匹は懐かしのサンタローズへと帰って来た。

「やっと帰って来たんだね父さん!」
「そうだな、リュカ」

村の入り口には見張りの村人が立っていて、二人を見つけると警戒するがそれがパパスだと気付くと満面の笑みで二人を迎える。

「パパスさん、パパスさんじゃないですか!帰って来たんですね!!」
「おお、エーじゃないか、長い間留守にしたな。これから暫くはこの村に腰を落ち着けるつもりだ」
「それは皆が喜びますよ。……それはそうと、その子の肩に乗ってるのは…スライム?」

門番のエーはリュカの肩の上のピエールを見るや否や、槍を向けようとするがパパスは笑みを浮かべながらそれを手で制す。

「心配は要らぬぞ。このスライムには邪気は無い」
「ピエールは僕の友達なんだ。悪い事はしないから怖がらないで」
「ピッピィーー」
「君は…リュカくんか、大きくなったな。パパスさんやリュカくんが大丈夫と言うのなら心配はいらないな。じゃあパパスさんが帰って来た事を皆に報告しなきゃ」

そう言うとエーは村へと駆け出し、喜び勇んで村中にパパスが帰って来た事を叫んで回った。

「おぉーーーいっ!パパスさん達が帰って来たぞぉーーーーっ!」
「お帰り、パパスさん」
「やあ、良く帰って来たな!今夜は一杯飲みながら旅の話を聞かせてくれ」
「わあーーいっ!パパスさんが帰って来たぁーーー♪」

村人達は皆笑顔で二人を迎え、パパスも笑いながらそれに応える。
そして家が見えて来ると玄関の前に少し小太りで、召使いのサンチョが待っており、人当たりの良い笑顔で二人を迎えてくれた。

「坊っちゃまーーーーーっ!坊っちゃん、坊っちゃんではないですか!」
「ただいま、サンチョ」

サンチョはリュカに駆け寄ると抱き抱えながらクルクルと回る。

「おお、坊ちゃんは大きくなられましたな」
「うん。僕、大きくなったでしょ」
「留守の間ご苦労だっ
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