暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マブラヴ
1239話
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乗しているのか店の前で蒸したての肉まんを売っていた。

「あ、アクセルじゃない。あんたもちょっと手伝っていきなさいよ! この騒ぎもあんたが原因なんでしょ!」

 身体のボディラインを強調させ、太股には大きなスリットが入っているという、見るからに扇情的なチャイナドレスを着た神楽坂が、俺を見て叫ぶ。
 その神楽坂の声に、肉まん目当てに並んでいた客が俺の方へと視線を向けてくるが、俺はそれを聞こえない振りをしながら超包子の前を通り過ぎていく。

「ちょっと、アクセル! あんた責任取りなさいよぉっ!」

 背後から聞こえてくる神楽坂の叫び。
 ……にしても、なんつー危険な事を叫んでやがる。
 これって、聞く人が聞けば妙な誤解をしそうなんだが。
 実際、肉まん目当て……否、神楽坂目当てに並んでいる客の何人かが、酷くショックを受けた表情を浮かべていたし。
 哀れな……と思いつつ超包子の前を通り過ぎ、交流区画の色々な場所を見て回る。
 そんな風にしていると、不意に交流区画全体へと放送が流れた。

『これから5分後にホワイトスターと時の指輪の完全な融合を行います。基本的に危険の類はない筈ですが、もし万が一を心配するような人がいた場合、転移区画で自分の世界へと戻って下さい』

 円の声でそん放送が聞こえてくるが、交流区画では誰も転移区画に向かうような者はいない。
 まぁ、元々今日完全融合が行われるというのは、前もって各世界に話を通されている。
 そんな状況でホワイトスターにやって来てるんだから、最初から全てを承知の上の筈だし。
 そうして、時間が過ぎ……

『10、9、8、7、6、5、4、3、2、1……0!』

 その言葉と共に、ホワイトスターと時の指輪の完全な融合は完了し……ホワイトスターは完全に時の流れの外へとその身を置くのだった。
 まぁ、受信機を持っている者限定だが。
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