笑ってみました
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たのはお前か?」
「そのとおりだ。わたしはこの世界のわたし達にもチャンスを与えたかった」
「何故そんな事をした?」
「キミがそれを聞くのか? わたしは生前、『キミと出会った記憶が無い』それは、キミがわたしを見守るだけで接触しなかったからだ。
だから、この世界に来て、まだ時間が残されていると言うのに、キミに何も返せないまま終わるという事をわたしは許せなかった。
キミが此処に居る。感謝を向ける相手が、届ける相手が此処に居る。ただ、それを教えただけだ」
「………………お偉いさんは何て?」
「好きにして良いそうだ」
「――――――相変わらず太っ腹だな、何をお返ししたら良いのやら」
「そんな事は気にしなくても良いんだ、キミは既に色々とやらかしてしまっているからな」
意味有り気な笑みを向けてくる。
「…………合流は出来たのか?」
「そこはまだだな、まだ時間はある、必ず来る。わたしは此処で待つ。それは変わらない」
クリアすると完全崩壊するんだが、それまでに間に合うのか?
「此処が駄目でもコピー先で待つさ」
「須郷はもう動いてるのか?」
「テスト的なコピーはもう始まっている。表への発表はもう少し先だろう」
「………………何か仕掛けてるのか?」
「一応はな、だがその頃には合流を果たして、この世界から離れていると思いたい、
何か行動を起こすなら、こっちのわたしだろう」
「…………持つのか?」
「正直、微妙な所でわたしも少し困っている。今となっては半分は他人事になってしまったが、どうしようもない」
「此処まで連れてきておいて、最後は放り投げるのか?」
「残された時間をどう使うかは、こっちのわたしが決める事だ。元を辿ればわたしはただのエコーだからな」
そう言って席を立つと、テーブルで気を失っているシリカの髪に触れる。
シリカのツインテールがエフェクトと共に梳かれ、器用に三つ編みにしていく。
――――って、おい、ごく自然に他人のメニュー設定を弄って髪形を変えるなよ。
「あ、白の姉ちゃんだ!」
「やあ、お店を出すというから遊びに来たんだ」
カウンターから黒のメイドが顔を出した。
「白の姉ちゃんなら何時でも大歓迎だよ、コーヒー入れる?」
「あぁ、二人が寝てしまったから、食器の数を一つ減らしてくれ」
「うん、わかった――――姉ちゃん。白の姉ちゃんが来てるよ」
「何っ!?」
トレイにコーヒーと食器を載せて白いメイドが顔を出す。
俺の隣に白のドレスを見つけると、少し考えるようにしながらこちらに近付いて来た。
「…………今
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