回り込まれました
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死んだ奴らが生きてるなら、まだゲームに残ってる俺たちを放って置く筈がない。死んでも平気なら無理やりナーヴギアを引っぺがして現実に戻す筈だ。
それとも、茅場晶彦がSAOをクリアした奴に莫大な賞金を送るから『ログイン中のプレイヤーを起こしてはいけない』なんてルールを強いてると思うか?
お前達の親はそんな賞金の為にお前達を起こさず、お前達の人生を天秤にかけるような親か?」
「違います! あたしの両親はそんな人じゃありません!」
「あたしの親だって賞金が出るからって娘を寝たきりにさせるような人では………………ないと思うわ、うん」
おい、シリカはともかく、何でリズが自信なさげなんだよ、金で娘を売る親なのか?
「だ、大丈夫よ、いくらあの親でもそこまでは…………」
リズが遠い目をして、空元気というよりは絶望と諦めの入り混じる乾いた笑い声を漏らしている。
原作のリズは金に換えられるレアアイテムに目を輝かせていたが、たぶん親も『そう』なのだろうな。
一人思考の奥深くに沈んだリズを放置しながら歩いていると、人通りが激しくなり転移門と二基の水車がある物件が見えてきた。
「アレがカフェテリアも出せる物件か、店を出すには良い立地条件ではあるが、カフェを運営する心算もないし、
他に行くのもアリかもな…………でも水車が減るか」
「此処にカフェテリアが開いたら素敵なお店になりそうですね」
「まぁ、店の壁や棚に並ぶのはリズの武器だけだろうけどな」
リズに目を合わせると、何故か真っ赤になって俯いた。
良く解らないが、とりあえずアシュレイから返却してもらった資金と手持ちの金をいくらかプラスして店を購入した。
「ほれ、お前らの鍵」
「え? 良いんですか? あたしに!?」
「さっきリズにも渡したんだ、お前も使う機会があるだろうしな」
「あ、ありがとうございます!」
何やらシリカが笑顔全開で喜んでいるな、今にも頭から音符のエフェクトが生えそうである。
リズは渡された鍵を見詰めて何やらブツブツ呟いているが、独り言を聞き返すのもな。
「さて、中に入るぞ」
「はい!」
正面玄関は横開きなので鍵を開けず、隣の勝手口に手を掛けて中に入る。
「やあ、遅かったな」
………………………………大きくて真っ白な腰のリボンを揺らしたメイドが部屋の中に居た。
良く見ると白を基調としたメイド服である。
手にはカフェのメニューを複数持っており、各テーブルの上に並べている最中らしい。
部屋の中というか店内は既にテーブルと椅子が並べられている。
カウンターには、二メートル
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