取引を持ちかけられました
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気が無いならこの話は無しだ、他所を当たれ」
そう言えば、お針子はかなりの美人らしい、『美人お針子』としてアスナと一緒にアインクラッドの三本指に入るとか何とか。
「解っタ――――それにしても珍しいナ? 何故そこまでこの家に執着すル? 倉庫代わりにするなら他にもあった筈ダ」
「別に? ただの気まぐれだよ? それより良いのか? そろそろ転移門が開くぞ?」
攻略組のアドバンテージがそろそろ消える。
「…………また来よウ」
アルゴは踵を返すとそのまま出て行った。
ふぅ、最初の来客がアルゴとはな、しかし、原作でもそうだったのかは知らないが手が早すぎる。
原作のリズが対抗意識を燃やしていたのは、お針子が後から店を出したからとかじゃないのか?
単純に店に自分の名前を入れる所がが似通ってたからとか、
キリトが皮装備であのお針子が気に入った相手にしか売らないとかその辺りか?
「ねぇ、何でアルゴの話を断ったの?」
「まだ断ったわけじゃない。話は聞いてただろ? 向こうが顔を出すなら考えても良い」
「何時もならアルゴの要求なんて二つ返事じゃない、それどころか何かと融通したりしてたでしょ?」
「まぁ、特にこだわりがある訳じゃねぇよ」
「…………もしかして、あたしの事を気にしてる? 水車が鍛冶に使えるからとか」
「真逆、それなら水車が一基でも備わっている家で充分だろ? 本当にこだわりなんて無いよ」
「なら、ちゃんとあたしの目を見て言ってみなさいよ」
「――――――わかった………………俺はリズを理由にアルゴの話を断ったりしてない」
リズの瞳を捕らえて正面から、ゆっくりと、そう呟いた。
暫くすると真っ赤になったリズがうつむいて何か呟いていた。
「………………………………………………………………絶対嘘」
第四十七層フローリア、その転移門広場は観光客、その中でも特にカップルが大多数を占めている。
その転移門広場の一角にアインクラッドで一番早く裁縫スキルをカンストさせた『美人お針子』が店を構えていた。
美人と言うだけあって彼女は素の素材がかなり良かった、本人は目や髪の色を下手に弄らずに黒にしているだけなのだが、
それが素材を引き立たせ、誰の目から見ても美人であるとの認識だった。
「…………やっぱり此処に出店したのは間違いだったわね」
店の中もカップルが多く、本来の客である攻略組が肩身を狭そうにして、客足は遠のくばかりだ。
カップル達は観光客と言う事もあって前線で通用する装備を買える筈も無く、ウインドショッピングをする客ばかり。
花の街フローリア
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