5部分:第五章
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第五章
「そして使い魔もまた」
「言い掛かりだよな」
「どう考えてもな」
「水もまた同じ」
人々の言葉を背に受けつつまた述べていく。
「どうとでも言えることです。さて」
言葉がさらに真剣なものになった。
「この三つのことからわかることは貴方は」
「間違いないな」
「これはな」
また人々は顔を見合わせて話をするのだった。彼等もここで確信したのだった。
「魔女だってでっちあげてそうして」
「金を儲けていたのか」
「これは問題となるのではないでしょうか」
後ろにいる人々に対して話した言葉であった。
「無実の人を魔女とでっちあげて金儲けをしそのうえで魔女とした人を殺める。これは」
「汚いなんてものじゃないぞ」
「何て卑劣なんだ」
「そう、貴方は卑劣だ」
ホプキンズを指差して宣言する。
「魔女はいる」
この時代では誰もがこう考えていた。だからこの司祭がこう言うのも当然であった。しかし彼は魔女が本当に魔術を持っているのならこの程度で見つかる筈がないと確信していたのだ。このことこそが彼をして今回の行動に移らせた要因の一つだったのだ。もう一つ、そして最も大きな要因は彼の良心であるが。悪を許せないという良心だ。
「ですが魔女を捏造することはどうなのでしょうか」
「俺達を騙して」
「それで」
「さあ、答えなさい」
ホプキンズをさらに追い詰めていく。
「このことについて。どうなのですか」
「私を愚弄するな・・・・・・」
だがホプキンズは答えない。答えないかわりに血走った目でこう返してきたのだった。
「私を誰だと思っている」
「誰かですか」
「そうだ。マシュー=ホプキンズだ」
虚勢を張りつつ司祭に言うのだった。
「この私を愚弄すると許さんぞ」
「別に愚弄なぞしていません」
司祭は平然とかつ涼しげな態度で彼に応えるだけであった。
「ただ。事実を申し上げているだけですが」
「事実だというのか」
「その通りです」
平然とした態度はあくまで変えはしない。彼の場合はそれは決して虚勢ではなかった。確固たるものに裏打ちされたものが確かにあった。
「私はただ事実だけを」
「事実なぞどうでもいいのだ」
彼はここで失言をした。本人は気付いていなかったが。だが人々はすぐに気付いた。
「今確かに言ったな」
「ああ、言った」
また顔を見合わせて言い合うのだった。
「言った。事実なぞどうでもいいとな」
「確かに言ったぞ」
「ということはだ」
言い合ったうえでまたホプキンズを見る。今までは懐疑的だったが今度は確信に近いものになっていたのだった。やはり彼は気付いていないが。
「やはり魔女というのは」
「嘘偽りだったということになるよな」
「うっ、それは・・・・・・」
「さ
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