5部分:第五章
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
て、ホプキンズさん」
ここで司祭はまたホプキンズに声をかけてきたのだった。
「貴方は今事実なぞどうでもいいと仰いましたね」
「今の言葉は何でもない」
「いえ、確かに仰いました」
彼の失言を逃さなかった。あくまで責める。
「事実なぞどうでもいいと。これは魔女に関することでも同じですね」
「それは違う」
「いえ、違いません」
さらに責めていくのだった。
「この針にしろ使い魔にしろ同じです。つまり」
「うう・・・・・・」
「貴方は魔女をでっちあげていたのです」
今このことをはっきりと宣言したのだった。その言葉は容赦なくホプキンズを絡め取る。そのうえでさらに容赦なく言葉を続けるのだった。
「己の利益の為に。そうですな」
「うう・・・・・・」
「魔女の存在は許せません」
こうした意味でこの司祭も人々もホプキンズも同じであった。しかし根本的なところでそれは大きく違っていたのだ。その大きな違いは。
「ですがそれをだしにして人々を騙し」
ホプキンズを見据えながらさらに述べる。
「さらに罪もない人を魔女として陥れる。これは罪ではないのでしょうか」
「いや、罪だ」
「それ以外の何でもない」
人々にもそれはわかるのだった。良心があるのなら当然であった。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ