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流星のロックマン STARDUST BEGINS
精神の奥底
55 ホワイトナイトの憂鬱
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フィシャルも堕ちたものだ」と...」
「ある意味大した奴だ」
「あれで大人だというのが信じられません。ん?」

炎山のLumiaに何かの連絡が入った。
ショートメッセージのようで、炎山は1秒とかからずに画面を一目見ただけで、その内容を把握する。

「でもまだチャンスはあります。あのセリフ、そのまま返してやりますよ...」

祐一朗は歩き始めた炎山の後ろを着いていく。
炎山にはまだ次の手があるのだ。
向かったのはサテラポリスの2階のテラスだ。
丸いテーブルと椅子が幾つも並び、この建物では珍しく観葉植物が設置され、食堂ではないながらもコーヒーサーバーやウォーターサーバーがあってちょっとした談笑と休憩ができる。
学校でいう学生ホールのような場所だ。
少し壁際を歩きながら、周囲を見渡す。

「アイツか...」
「え?あの子か?」
「行きましょう」

炎山はその人物を窓際の席で見つけた。
他の隊員とは距離を置くようにわざと奥の席に1人座っている。
炎山と祐一朗はその人物に近づいていき、何の前触れも無く同じテーブル席に座った。

「失礼、同席させてもらおう」
「あっ...どうぞ。あぁ、すいません。散らかして」
「いや気にしなくていいよ」

「あぁ、そうだ。互いに気を使う必要はないだろう?『ヘンゼル』?」

「どうして!?」

その人物は驚き、逃げるために立ち上がろうとするが、炎山はその腕をテーブルの下から掴んだ。
そして周りの人間に見えないように身分証明証を見せる。

「オフィシャルだ。お前があの財務データ大量流出事件の犯人の1人、ヘンゼル。いや、リサ・ホープスタウン...!」

炎山が探していた人物、それはサテラポリス・WAXAニホン支部分析官、リサ・ホープスタウンだった。
自分よりも幾分か幼いが、サテラポリスのジャケットを着こみ、雰囲気は大人びており、唯一歳相応なのはヘアスタイルを彩るリボンだけだ。
炎山は顔色一つ変えないが、データ上で見て想像していたのよりも幼くて少々驚いていた。

大事(おおごと)にしたくない。小声で話せ」
「...私を捕まえに来たんですか?」
「それができたら痛快だろうが、今回は別件だ。一応、挨拶の1つくらいしておこうと思ってな」
「挨拶?それがアメロッパ式のジョークですか?」
「フッ。まぁ、挨拶はジョークだが用件はある」
「用...件...?何ですか?」
「その前に1つ聞かせろ。お前はここの分析官長だろう?なぜ持ち場を離れて、こんなところで油を売っている?」
「それは...今、謹慎中だから」
「謹慎だと?」

炎山は先程、木場のいる管制室に突っ込んでいったが、分析官のいるべき場所に空席があることに気づいた。
最初から自分が交渉に失敗した場
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