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流星のロックマン STARDUST BEGINS
精神の奥底
55 ホワイトナイトの憂鬱
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ここのカメラの映像、他のもある?」
「えっ、ええ。あるわよ」
「見せて」

スバルはルナのiPadを手に取り、その映像を見る。
するとすぐにおかしな点に気づく。

「...閉館中のはずなのに人の出入りが多い。それに出入りしてる人間がとても設備点検や補修工事をするような人たちに見えないよ。作業着を着てる人は1人もいないし、工具を持ってる人すらいない」
「そういえば...そうね」

スバルが気づいたのは、閉館中ということを思わせない人の出入りの多さと閉館理由との不一致だ。
ここまでの情報を合わせれば、仮に仕事だとしても工事現場の仕事でもないのに午前1時までいるというのは不自然、すなわちここでこの男は何かをしていたということになる。

「...電車と徒歩を合わせれば、ここからざっと40分から50分ってところかな?」
「そんなところでしょうね?」
「委員長は僕よりこの街に詳しい?」
「まぁ、何度か来たことがあるし、この図書館に入ったことはないければ、近くを通り過ぎたことなら」
「よし、行ってみようか」
「うん、行ってみよう。スバルくん」
「待ちなさい」
「どうしたの?ルナちゃん?」

席を立った2人をルナは止めた。
彼女は異様な不安に駆られていたのだ。

「あなたたちのさっきの話だと、インターネットをダウンさせたり、銃器を持って学校に押し入るような連中かもしれないんでしょう?危ないわ」

いくらスバルが一度、地球を救ったヒーローであっても今度もまた敵を倒して無事であるという保証はどこにもない。
スバルとミソラ、そしてルナが知り合ってまだ短いが、知っていれば知っている程、身近な人間になってきており、そんな人が危険に晒されると思うとルナの心は張り裂けそうになった。

「だけど、相手はロックマンと対抗するような電波人間を相手にする力を持って何かを企んでる。それだけは間違いない。でも警察に行っても相談しても、信用してくれるかどうか分からないし、仮に信用してくれたとしても、今の警察には電波人間を相手にできる戦力は無い」
「サテラポリスは?」
「サテラポリスだって、ウイルスを相手にすることはできても、ミソラちゃんの学校の時のようにジャミンガーが大量に襲ってきたら対抗できない」
「現状、対抗できるのは私たちだけってわけだよね。スバルくん!」
「残念ながらそういうことになる...ごめんね、委員長。心配掛けて」

ルナはそう言われても、心配する気持ちはまるで収まらない。
むしろ不安になるばかりだ。
が、しかし同時に2人の言うことも最もであるとは思った。
そして対抗する力を持っていない自分が少し仲間はずれであるような気も。

「...分かった。でも無理はダメよ。スバルくんには...」
「ん?」
「スバ
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