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流星のロックマン STARDUST BEGINS
精神の奥底
55 ホワイトナイトの憂鬱
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ルナはその時の映像を表示してみせる。
確かに2人はコンビニから出てきた後、10秒程会話して、片方がもう片方の肩を軽く叩いてから別れる様子が映っている。

「ここからが1人ずつ追跡しなきゃいけなくなって特に大変だったそうよ。それでこっちの顔色悪い小柄な方は少し来た道とは違う道を使ってI.P.C本社へ逆戻り」
「さすがに会社の中に入ったら追跡できないよね...もしかして会社の中の防犯カメラまでルナちゃん()の会社のものだったりするの?」
「それはないわよ。ニホン有数のIT企業だもの。防犯システムくらい自前でしょう」

ここまでで分かったのは、この2人組のうち恐らくどちらもだが、確実に片方はI.P.Cの関係者であるということだけだ。
スバルは少し残念そうな顔をするが、最後の希望に託すことにした。

「もう1人の方は?」
「こっちが中々にクセモノだったわ。別れた後、かなり複雑に繰り返しながら移動してる」
「複雑に?どうして?」
「多分、追手がいないかを警戒していたんじゃないかな?それだけ追跡されるのが嫌な事情があったっていうことだと思う」
「もしくはただ単純に日常的にストーカーに狙われていたとかね」
「へぇ...スバルくんもルナちゃんも詳しいね」
「うちの警備部門で調べてもらった後に聞いたことよ。でもこの人は男だし、それはないか」
「今の時代は分からないよ〜前に他の事務所の社長ですっごい両刀使いで...」
「響さん...さっきから茶々を入れないでくれる?」
「まぁまぁ、委員長。どっちにしてもこの男は人通りの少ない道を選んで移動してる。ストーカー被害に遭ってるなら人の多い道を選ぶだろうし、少なくとも後者ではないのは間違いないよ」
「じゃあ、追われたくない事情が...」
「で、委員長。この男は一体どこへ?」

ルナは映像を切り替える。
その映像には何かの門を通る男の姿が映っていた。

「ここからここまでを電車で移動し、ここをここは徒歩。この時の移動が複雑だったのよ。で、地図でいうとここね。この建物の中に入って行ったわ」
「図書館だって、スバルくん。これもハズレかな?」

肩を落とすミソラは自販機で買ってきたアイスココアを飲み始める。
しかしスバルは腑に落ちなかった。
追手を警戒してまで行く場所が図書館だったでは納得がいかないのだ。

「この図書館は営業してるの?」
「いいえ?設備の点検と補修工事でこの1週間は臨時休業らしいけど?」
「...じゃあ、この男が次に映像に捉えられたのはいつ?」
「えっと...次の日の午前1時...」
「図書館にそんなに長い時間いるかな?普通」
「いないわ」
「ミソラちゃんは?」
「えっ?私?...普段行かないから分からないけど、確かに変な感じ」
「委員長、
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