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流星のロックマン STARDUST BEGINS
精神の奥底
55 ホワイトナイトの憂鬱
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かないんだ」

「スズカが何か知っているみたいなんだけど...」

「え?」
「いや、何でもない」
「...他に手がかりは無いの?」
『オレの鼻くらいか?』
『あなたのは鼻っていうより勘なんじゃないの?ウォーロック?』
『うるせぇ!この琴座ヤロウ』

ウォーロックはハープと喧嘩を始めた。
しかしスバルは少し考えてから、今朝の拾得物を取り出す。

「今朝、電気街でロックマンが現れたと思われる場所に落ちてた。ウォーロックが言うのには、すごいノイズを発しているらしい。病院の中だからもう仕舞うけど、これが多分、犯人グループが売っていた品だ」
「何なの?この破片」
「割れたのを繋ぎ合わせてみるとバトルカードに近い形をしていて、トランサーに使うものだと思う。でも何が起こるのかは分からない」
「試してみよっか?」
「バカね。新手のウイルスかもしれないし、試さない方がいいわ」
「うん。でも残念ながらこれは直接的な手がかりにはなりそうにない」
「で、結局はここに戻ると...」

ルナはiPadを取り出し、スバルが送ってきた似顔絵を表示してみせた。
インターネットを使わないアナログな手段で転送したもので、だいぶ画像は荒い。
しかし特徴は掴めていて、素人が書いたものとしては十分過ぎる出来だった。

「ワオ、スバルくんって絵心あったんだ」
「どうだった?見つかった?」
「えぇ。あなたの言う通り、ニホンI.P.C本社の近くの防犯カメラを重点的に探したら、それらしい2人組は見つかったわ。これかしら?」
「そう!そうだ、この2人組だ!」

ルナが防犯カメラの映像を再生してみせた。
スバルは頷きながら、顔の部分をズームして確信する。

「で、この2人を防犯カメラで追跡したんだけど、大変だった...まぁ、私は指示しただけだから、大変だったっていうことなんだけど」
「フェイスレコグニション、顔認証か。さすが白金グループ、最新鋭だね」
「私もすごいと思って驚いたけど、逆に驚かれたわよ。いきなり社長の一人娘がこんな悪人面の男の似顔絵持ち込んで探して欲しいって言い始めるし、それをお父様には内緒にしろって言うし」
「そりゃそうだよね...」
「...お嬢様って憧れてたけど、大変なんだねぇ」
「現役アイドル歌手に言われても、慰められてるのか、バカにされてるのか、どう受け取っていいのかわからない...」
「どっちも人目とか世間体を気にしながら生活しなきゃならないのは一緒だと思うけどね。まぁ、僕はアイドルでも、お金持ちでもないからそれくらいしか言えないけど。それより、防犯カメラだよ。どうだったの?」
「2人が向かった方向に絞って探して見つけて、絞って探して見つけてを繰り返しながら追跡していった結果、途中で2人が別れたわ」


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