精神の奥底
55 ホワイトナイトの憂鬱
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「久しぶりだね、ルナちゃん」
「別にあなたに会いに来たわけじゃないわ。それよりスバルくん、どういうこと?私にこんなことを調べさせるなんて...」
「僕じゃなくて頼んだのはロックマンだよ?」
「じゃあスバルくんじゃん?」
「あなたは黙ってて!!」
ルナは2人と同じテーブル席に座るなり不機嫌であるということを包み隠すことをしなかった。
「いきなり悪かったよ、委員長。でも今は一刻を争うんだ」
「何が起こってるっていうの?」
「僕も詳しい状況は分かってないし、全くの推測も混じってるし、それでもできるだけ分かりやすく言うけど...今回のインターネットシステムダウンのパニックとシーサイドタウンのミソラちゃんの学校が武装集団に占拠された事件。その裏で動いているものが一緒かもしれないんだ」
「え?」
「それで今、その犯人グループがこの街で何かしていて...そして...僕に...いやロックマンにそっくりな何者かが戦っているみたいで...」
「...わけが分からないわ」
スバルは現状得られた情報で何とかルナに説明しようとするが、うまくまとまっていないせいか学校では常に成績がトップクラスのルナの理解力でも分からせることができない。
「そうだよね。でも私、昨日、人質を助けようと学校に入ったの」
「あなたが!?」
「でもそこで...ロックマンにそっくりな電波人間と遭遇したの」
「ロックマン様にそっくりな...?」
「彼は襲い掛かった私を一瞬で倒した。敵かと思ったんだけど、彼は人質を全員無事に救い出して、そこにいた敵を全員倒した。この事件が昨日解決したのは、実はこのもう1人のロックマンの仕業なの」
「そしてそいつは今朝、またこの街に現れて、何かの取引をしていた犯人グループを襲撃したみたい」
「“また”ってどういうこと?」
「この記事を見て。数日前にこの街で起こった殺人事件、そしてプライムタウンで起こった怪奇現象、この現場からウォーロックがそいつの存在を感じたって言うんだ」
『あぁ、間違いねぇ。気配までオレたちに似てやがった』
「ヒッ...ウォーロック...」
ルナはウォーロックが苦手だった。
しかし必死に今の説明を元に理解しようとしているのが、表情から読み取れる。
ルナはスバルのことを友だちとして信用していた。
だからこそ嘘をつくような人間でも、錯乱して人を巻き込むような人間でもないということを知っている。
数秒考え込み、ルナは完全ではないが理解した。
「...だいたい分かったわ。でも私に送ってきたこの男2人の似顔絵は何?」
「それは昨日、この街を探しまわった時に見つけた怪しい2人組だよ。インターネットがダウンするように仕向けたとか、ロックマンを恐れるようなことを言っていたんだ。現状、手がかりはこれし
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