暁 〜小説投稿サイト〜
シークレットゲーム 〜Not Realistic〜
全員
[3/7]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
仕切るのには悠奈であれば申し分ない。
そう思っていた。
一対一の交渉術なら兎も角。凡そ同年代であろう彼女の方が他のメンバーも素直に頷きやすいだろう。所々補佐をすれば、問題ないだろうと。
修平自身も、刀真と同じ考えに至る。琴美も、刀真と言うよりは悠奈を見て、嬉しそうに笑いながら傍に寄ってくる。
「ねぇ修ちゃん。悠奈さんって、厳しいけど、なんだか頼りになりそうな人、だね? 日影さんも一番の歳上だし……凄く頼りになるって感じるよ」
「……あぁ、そうだな」
琴美の笑顔を見る限り、どうやら悠奈の事が気に入ったようだ。
そして、その悠奈が信頼している日影の事も間接的に。
おそらく修平自身も、このゲーム以外で出会っていたならば、琴美と同じ印象を抱いていたであろうと確信が出来る。だが……、最後の一線はまだ越えられない。
疑惑、疑問が晴れるまでは……。
「(……自分よりも大切なもの……か。)」
腕を組んで目を瞑っていた刀真が感じたもの。それは、修平が言っていたそれの正体だった。
そして、総勢7名で森に入り、その3時間後には入手した2枚のメモリーチップを使い、粗末だが、食事をしっかりととり終えていた。
そして、その更に2時間後―――。
「………」
今は悠奈の陣頭指揮の下、メモリーチップの確保を最優先としつつ、他のプレイヤーとの遭遇も視野に入れて山道を進んでいた。
順番としたら、悠奈を先頭に、まり子、大祐、初音、刀真、そして少し間を開けて修平と琴美が最後尾を歩いている。暫くたった時だった。琴美が修平にそっと話しかけてきた。
「……ねぇ、修ちゃん」
「ん? どうした?」
「大祐君とまり子さんのこと……、何とかならないかな?」
琴美が心配そうに前方を行く大祐とまり子に目を向けた。
基本的に物事をラフに捉えようとする大祐と、全てを杓子定規に当てはめようとするまり子は正に、水と油だろう。
そして、その直ぐ後にもまた始まる。
「はぁ!? マジで言ってる!? それマジで言ってんのか!?」
「そ、そんなの、私の勝手でしょ!」
「……!!」
大祐とまり子のいい争いがまた、始まり列全体の動きが止まったのだ。
「……ちょっとアンタ達。今度は何事なわけ?」
「ったく信じらんねーよ、オレと初音ちゃんがPDAの情報を交換するのを聞いていた癖に、自分は答えないって言うんだぜ?」
「そ、それは……、だって、聞こえてきたものは仕方ないわ」
「おいおい、なんだよその言い草は!? 協調性がどーたら、って五月蝿かったのは何処のどなた様だったっけ?」
「あ、あぅぅ……、初音は別に構わないのですぅ……」
「駄目だよ。初音ちゃ
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ