暁 〜小説投稿サイト〜
シークレットゲーム 〜Not Realistic〜
疑惑
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組みたくはありません。……藤田先輩も、その本心は僕と近いんじゃありませんか?」

 司は、修平の表情を見つつ、これまで話をしてみて思った事だ。
 聡明な頭脳を持っているであろう修平は、そんな安易な事はしないと。だが、返答は。

「……どうかな?」

 どちらともいえない返答だった。司は本当に意外だったんだろう。

「……へぇ、意外な返答ですね」

 不思議で仕方ないと言わんばかりの表情をしていた。読みが外れた、と言われているも同然だ。

「……だろうな」

 修平は当然、2人の事を司と同じような印象を持っていた。
 悠奈や刀真は、運営が何らかの意図を持って、ゲームに送り込んだプレイヤーである可能性ははっきりいって、かなり高いと思っている。その証拠の1つが2人のPDAに送られてきたメッセージ。

 自分には来ておらず、内容が≪行動を直接指示する内容≫のもの。

 だが、これだけであれば 修平は同じ行動をしようとは思わなかった。運営側の人間であれば、何かを企んでいる可能性がかなり高いが、その後の2人の行動が納得できなかった。
仮に、運営側だったとすると、初めて出会ったあの時点でPDAの全情報を公開したり、この≪ゲーム≫で恐らく最重要であるメモリーチップの情報を公開する意味が解らず納得が出来ないのだ。

 運営側であれば、敵であれば……そんな行動を取るとはどうしても思えない。

 それに、いくらプレイヤーナンバー4を見つける事が、急務だったとは言っても、他にやりようはいくらでもあったはずなのに。

 確かに 結論を言えば、悠奈と刀真はかなり怪しい。

 しかし、修平の中にある2人の評価は、まだ司ほどに定まっていなかったのだ。
特に、刀真に関しては、頭脳は勿論……、能力も未知数だから。

「……まぁ、今の所はとりあえず、2人と行動するつもりだ」
「……理解できませんね。これでも人を見る目はあるつもりなんですけど、でも、となれば残念ですが、藤田先輩と組むのは諦めるしかなさそうですね」

 司は、そう言って立ち去ろうとしていた。だが、その背を悠奈が呼び止める。

「待って、司。別れる前に1つだけ、確認させて」
「……なんでしょう?」
「アンタ、このゲームに勝つつもりよね?」
「ええ、当然ですよ。僕はこんな所で死にたくはありませんからね」
「じゃあ、アンタ。クリアする為なら人を殺しても構わないと思ってる?」

 この言葉、その返答が悠奈が一番聞きたい事だ。
 このゲームに乗るのか、乗らないのか、その答えがこの質問の答えだからだ。

「……ええ、そうですね。それ以外に方法が無ければ、ですが」
「ッ……」

 その返答に表情が強張る。
 彼女は表情に出やすい。それを感じるのは、
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