第三百三話
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第三百三話 決まらない道
深く考えつつだった、亜美は魔法の勉強特に錬金術の勉強を続けていた。しかしその答えは出ないままでだった。
それでだ、今田先生に尋ねようと思ったがだ。
塾で聞こうにもどうにもだった。
その日はタイミングが掴めずに聞けずにそのまま家に帰ってそこでセレニティとアルテミスに対して言った。
「何か今日は」
「先生にお聞きしようにも」
「タイミングが掴めませんでしたね」
二匹もこう言うのだった。
「これはです」
「どうにも」
「強引にって思ってもな」
それでもというのだ、亜美も。
「何かな」
「聞けませんでしたね」
「機会がなくて」
「今日はこのままです」
「帰ってしまいましたね」
「そうなったわ」
残念そうに言う亜美だった。
「これも仕方ないわ、けれどな」
「どうしますか、それで」
「今日は」
「仕方ないわ」
本当に諦める言葉だった、それでだった。
亜美は家に帰ってだ、実験をはじめた。言うまでもなく錬金術の実験だ。それをしつつあらためて使い魔達に言った。
「今回の実験やけどな」
「はい、火薬の実験ですね」
「それを作る」
「錬金術では普通の実験ですが」
「こうした実験が希望ではないですね」
「もっとな」
実験の手捌きは順調だがだ、それでもだった。
実験をしつつだ、亜美は言うのだった。
「こういうのやないんや」
「基本ではなく」
「もっとレベルの高いですか」
「そうしたものをしたい」
「そうなのですね」
「そやねん」
それでというのだ。
「もっとレベルの高いのしたいけど」
「まさかと思いますが」
「賢者の石を造られるとかですか」
使い魔達は錬金術の極意、魔術においても最高位の中の最高位のものを出した・
「それをされるのですか」
「そうお考えですか」
「いや、そこまでは考えてないわ」
流石にと言う亜美だった、流石にそこまではだった。
第三百三話 完
2016・1・2
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