魔導士vs.ドラゴン
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そんなに我が怖いか?逃げるなら今のうちじゃぞ。最もすぐに追い付いて食うてしまうがなぁ」
「ジルコニス!!」
一度大きく深呼吸をしてから、ウェンディが彼の名前を呼ぶ。それに気付いたジルコニスは少女の方へと視線を向ける。
「お!?なんじゃお嬢ちゃん?話し相手をしてくれるのか?」
大変可愛らしい少女が話しかけてきたことに少々興奮している様子のジルコニス。しかし、彼女はただ話をしたいのではなく、あることを聞きたくて話しかけたのだった。
「あなたたちの目的は何?どうしてこんなことをするの?」
扉からやってきた彼らがここまで暴れているのには何か理由がある。そう考えたウェンディは口数の多く、幽体とはいえ面識のある彼に問いかけたのだった。
「どうして?そいつはあそこにいる奴等に聞いてくれ」
そういって彼の視線の先を見る。そこには未来のローグを乗せたドラゴンが悠々と羽ばたいていた。
「あそこを飛んでるマザーグレア。あそこに乗ってる奴があれやこれややらせとるんじゃ」
「未来から来たローグさんのことですね」
「まぁ、これはこれで楽しいから我も奴のいうことを聞いてやっとるがなぁ」
髭を触りつつ協力している理由を答えるジルコニス。そんな彼の言葉を聞き、ルーシィはある疑問を感じていた。
「わからない。一体何が目的でこんなことするの?ドラゴンに世界を滅ぼされたら、自分の居場所もなくなってしまうというのに」
いくらドラゴンを操れると言っても所詮は人間。魔法が解けてしまえば彼はなす統べなくドラゴンにやられることだろう。
彼の狙いは天浪島で彼女たちを襲ったアクノロギア。ローグがやってきた7年後の世界はそのドラゴンに支配されており、それを倒すためにはドラゴンを呼び出すしかないと彼は考え、この世界で王女ヒスイに嘘の情報を流し、エクリプスの扉を開けさせたのであった。しかし、それを知るものはまだこの場にはいなかった。
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