魔導士vs.ドラゴン
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見たぜ!!」
徐々に大きくなっていくマカロフを見上げながらマカオ、ワカバ、ロメオがそう言う。
巨大化を終え、アトラスフレイムに退けを取らないほどの大きさになったマカロフ。
「ただの魔導士ではないぞ!!家族の絆で結ばれた・・・」
マカロフが一歩踏み込み、アトラスフレイムの懐へと入り込む。
「仲間たちじゃ!!」
彼は大きく引いた右の拳でアトラスフレイムの顔面を殴り付ける。そのスピードと衝撃で、辺りに風が起こり、シリルたちはそれに耐えている。
「ぬぅ!!」
しかし、マカロフの渾身の一撃も、ドラゴンの前では無力に等しかった。アトラスフレイムは全くダメージを受けた様子がなく、逆に彼の炎の体に触れた拳が炎に包まれ、思わず顔をしかめるマカロフ。
「マスターの一撃が!!」
「効いてねぇのか!?」
「そんな・・・」
これを見た妖精の尻尾メンバーは落胆する。
「いかなる力を持ってしても、ドラゴンには勝てん!!」
そう言うと目の前の巨大化しているマカロフに体当たりするアトラスフレイム。マカロフはその力に押され、後方に控えていシリルたちも一瞬のうちに大火に襲われていた。
「貴様!!ワシの攻撃を受け止めたというのか!?」
一方、シリルたちがアトラスフレイムに苦戦している時、こちらではレオンの防御力にドラゴンが度肝を抜かれていた。
「リオンくん。俺今思ったんだけどさ・・・」
「どうした?レオン」
なおも押し潰そうと力を入れているドラゴンに対し、レオンは押し返そうと対抗しつつ、後ろにいるリオンに話しかける。
「俺って実はすげぇんじゃねぇの?」
(((((今気付いたんだ)))))
彼のその能力の高さは誰の目から見ても天下一品である。しかし、本人にはその自覚がほとんどなかった。シリルと戦っている最中も、他者に劣っていると考えていたレオン。自分には才能がないと思い込んでいた彼は、今ドラゴンの攻撃を余裕で受け止めたことで、それは間違いだったのではないかと思い始めたようだ。
彼の後ろに待ち構えているジュラやカグラは、自覚がなかったことに少々呆れ気味だが、彼らと並ぶように立っているリオンはその言葉を聞いてほくそ笑んでいた。
「そうだ、レオン。お前はすごい。見せてやれ!!貴様の力を!!」
横目でリオンに視線を送るレオン。それを受けた青年は頷いてみて、少年はわかったと笑みを浮かべる。
「んじゃ、ちょっと・・・」
ドラゴンの腕を掴んだまま全く動きを見せなかったレオン。彼は相手の力量を計り終えたからなのか、次第に自分を押し潰そうとするそれをゆっくりと押し返していく
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