魔導士vs.ドラゴン
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「街の人々の避難は終わったか?」
「おおっ。大体はな」
「みんな、安全な場所に避難したらしいぜ」
エルザ、マカオ、ロメオがそう言う。先程アトラスフレイムの炎をまともに喰らってしまった妖精の尻尾だったが、なんとか持ちこたえることができたようだ。
「ヒャッハー!!これで遠慮なく暴れられるってもんだぜ!!」
「漢の華道作ってみせる!!」
ビッグスロー、エルフマンがやる気満々といった様子でそう言う。
「九頭のドラゴン・・・一体どういうことなのでしょうな?」
「わかりません。しかし今は、この危機を乗り切るのが先決です」
一万のドラゴンが現れると聞いていたマカロフは、そのドラゴンたちが姿を現さなかったことに少々疑問を感じている。だが、隣に立つメイビスにそう言われ、彼女のすぐ横にいる小さな少女に視線を向ける。
「アスカを安全な場所に連れていった方が良いのでは?」
メイビスの隣にいるのはアルザックとビスカの娘、アスカ。彼女はまだ魔導士ではないため、ここにいるのは危険を判断したマカロフがそう言う。
「怖くはありませんか?アスカちゃん」
メイビスがそう問いかけるが、アスカはそれに気付いていないようには見えた。彼女は、目の前に現れたドラゴンに釘付けになっているようだ。
その姿を見たメイビスは笑みを浮かべた後、真剣な表情へとすぐに切り替え、アトラスフレイムの方を見る。
「幼い時に間近でドラゴンを見る。こんな経験ができる子は滅多にいないでしょう。魔導士として、計り知れないほど貴重な財産となるでしょう。危険になったら、私がアスカちゃんを守ります。しばらくはこのままで」
「わかりました。お任せします」
メイビスとマカロフが互いに視線を交わし、ひとまずのアスカの配置が決まったようである。
彼女たちの前でドラゴンと戦おうとしている妖精の尻尾のメンバーで、アトラスフレイムを見て一際燃えている男がいた。それは・・・
「相手は炎のドラゴン!!つまりここは、俺の出番ですよね!!」
そう言って一番前に歩み出てくる水髪の少年。彼は治ったばかりの左腕を1、2回回した後、アトラスフレイムを見上げる。
「ジュビアも手伝いますよ!!シリル」
やる気満々の彼と並ぶように前に出たのは彼と同じ水の魔導士であるジュビア。2人は互いに視線を交換した後、頷いてからアトラスフレイムを見据える。
「水竜の・・・」
「はああああ!!」
シリルは頬を膨らませ、ジュビアは魔力を高めていく。
「ヒャッハー!!ぶちかましてやれ!!」
「奴の炎を消し飛ばせ!!」
ビッグスローとエルフマンが2人を鼓舞するように声を張り上げる。
「咆哮!!」
「|水流昇霞《ウォ
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