第一話〜訪れた世界〜
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ば、彼の場合は人の限界をとことん引き出そうとするためにあえて機械を埋め込まずに生身の限界を引き出そうとしている。」
子供のようにはしゃぎながら、言葉を重ねる男性に女性は質問した。
ウーノ「では彼は純粋な人間の中では最高の性能を持っているということですか?」
ドクター「一応はその通りだよ。だから彼には利用価値がある。」
ウーノ「では彼にも戦闘機人の処置を?」
ドクター「いやそれはできない」
ウーノ「?」
この返答に女性は疑問を覚えた。彼は人体改造に対する研究にかなりの熱意を持っている。そしてそのいきすぎた研究のため、かなりの危険人物と見られているあの”ジェイル・スカリエッティ”だ。そして彼に作られた存在である女性、”ウーノ”は彼についてある程度の理解を持っていた。
しかし彼女の知っている彼は、興味対象に何も手を出さないような人間ではないはずであった。
ドクター「彼は完成されている。これ以上何か改造を施せば逆に使い物にならなくなる可能性の方が高い。彼に手を加えるよりも彼の身体データを調べて君のこれから生まれてくる妹たちのアップデートに利用した方がいい。」
彼からの返答に納得した彼女は最後に質問した。
ウーノ「解りました。ではこれからの彼の処遇は?」
ドクター「研究対象とは言っても大事な人材だ。客人として扱ってくれ。」
研究所内・一室
ライ「……うっ……」
ウーノ「気が付かれましたか?」
ライ「!?」
聞き覚えのない声に即座に反応し、臨戦態勢をライはとった。
ウーノ「警戒せずともこちらにあなたに危害を加えるつもりはありません。」
ライ「……ここは?」
見覚えのない女性に警戒を解かずに質問する。
ウーノ「ここは我々が研究を行っている施設の一室です。あなたは私の前に倒れこんできたのです が……覚えていますか?」
彼女からの言葉に、倒れる瞬間の記憶を思い出す。
ライ「…最後に見たのが丸い機械と髪の長い女性ということは覚えている。」
ウーノ「その女性が私です。あなたにはいくつか質問したいことがあるのですがよろしいですか?」
ライ「……こちらもいくつか確認したいことがある。だからこちらからの質問にも答えてもらいたい………!」
その時、ライは思い出した。自分が気絶した原因が、ギアスが暴走した時に起きる頭痛と酷似していたことに。そして、その頭痛がギアスの暴走が原因ではない。なぜならもしギアスが暴走していたのなら、先の会話の「こちらからの質問にも答えてもらいたい」という言葉で目の前の女性にギアスがかからなければならないからだ。そのことに、内心で驚いていた。
ウーノ「どうかしましたか?」
ライ「
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