新たな・・・
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で乗り越えろ。お前には出来るだろう?守りたい者を再び守りたいのならソレを従えろ!」
何かが俺の中に入ってくる。
「・・そう、だな。この欲望を俺は遠ざけてきた。俺なんかが持っていいものじゃないと。だけど、もう良いんだな」
ソレを認める。認めた上で抑える。それは大切な心の一部として心の深くに閉じ込めておく。守りたい人を生きながら守りたいその瞬間まで。
でも、ときどき顔は出すんだろうと何処かで思っている自分もいて。
「・・クッ。ハハ。この気持ちは抑えようがねぇや」
幾多の戦いで感じたこの感情は、闘争心なんだろうか。前世では多勢を相手にした時、千冬さんを相手にした時、何より一夏らを相手にした時。心が震えた。強者に、強者たちに挑む時の感覚。その感情を俺は認める。
すると引き上げられる感覚に襲われ、気づくと俺は刀を握ったまま、立ち尽くしていた。
「・・・率、適合率200%??と、とりあえず合格しました。武器を戻してください」
「・・・ああ、お疲れ様」
刀を鞘に収める。そして武器を元に戻すと呆然としたまま綾人たちのところに戻る。
「お疲れ様です」
「・・・・・」
クローディアに声をかけられてもぼーっとしている俺に近くに寄って声をかけてくる。
「・・・泰人さん?」
「・・・・・」
「や・す・と・さ・ん?」
「・・?あら、いつのままにここに戻ってたんだ?」
「大丈夫ですか?どこかおかしいところはありませんか?」
そう言ってくるクローディアに大丈夫と返事をして寮に帰る。
そんな俺をクローディアは心配そうに見つめていた。
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