第2章:埋もれし過去の産物
第27話「新たな厄介事?」
[10/10]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
もしれない。そこら辺の判断は、僕らには全然分からない。....けど。
「一応の判断として、僕は全ての出来事は一連の“流れ”だと捉えている。」
「“流れ”?」
「僕らが過去へ行き、そして事件は解決し、未来へ戻る。...まぁ、これ自体が確定した事ではないんだけど。それら全てが一つの流れで、別に過去に遡っても未来に影響はない。」
....ちょっとわかりにくい表現だな。
「...まぁ、川の流れに例えてみてくれ。時間や運命が川の流れそのもので、僕らが過去に来たのが、川の上流に行く事ではなく、“過去に行く事”すら川の流れの一部にすぎない。...分かったか?」
「う〜ん...なんと、なく....?」
難しい事だよな。こういうのって。
「...まぁ、こういう事で常に悩んでいても、何も変わらない。行動に移すべきだな。」
「まずは情報収集?やっぱり色々知っておかないときついし。」
「過去に来た原因を調べるのにも必要よね。」
葵、椿と僕にそう言ってくる。
「同意見だ。緋雪もそれでいいか?」
「うん。こういう事は、お兄ちゃんや二人に任せた方がいいと思うし。」
よし、当面の方針は情報収集だな。
「一か所に固まって動くのは効率悪いし、かといって全員ばらけるのは危険すぎるな。....よし、二手に分かれて情報を集めるぞ。」
「じゃあ、私と葵が地上から集めるわ。優輝と緋雪は上空をよろしく。」
「分かった。くれぐれも目立たないでくれよ?過去の世界なんだし。」
椿と葵なら大丈夫だろう。経験も豊富だし、以前と違って僕からの霊力供給もあるから、早々死にかけるような目に遭う事もない。
「分かってるわ。」
「元々隠れて生きてきたから、隠密行動は得意だよ。」
二人共頼りになる返事を返してくれる。
「じゃあ早速二手に別れて....以前に会った魔法関係の人から情報を集めてくれ。いざとなれば、接触する事も辞さない。」
「了解。そっちは任せたわよ。」
「ああ。」
僕と緋雪は早速飛び立ち、上空から何かないか探し出す。
椿と葵はビルの屋上に置きっぱなしだけど、認識阻害の術も使えるみたいだし、ビルから降りる事ぐらい、造作もないだろう。
「(....司さんの言っていた“嫌な予感”...もしかしてこれか?)」
ふと、司さんの言っていた言葉を思い出す。
「(....この事件、一筋縄ではいかないな...!)」
僕はさらに気を引き締め、緋雪と共に何か情報がないか探しに行った。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ