第2章:埋もれし過去の産物
第27話「新たな厄介事?」
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〈エネルギー拡大!ダメです!巻き込まれます...!〉
「っ....!」
「お兄ちゃん!」
「きゃぁあああっ!?」
「かやちゃんっ!」
僕と椿が空間の歪みに巻き込まれ、緋雪と葵が追いかけるように僕らにしがみつく。
「(解析....!....転移魔法の術式と同じような座標設定...転移でもするのか!?)」
何とか解析魔法は通じるようで、歪みを解析すると、座標が設定されていた痕跡があった。
...尤も、歪んでしまってよくわからなかったが。
「皆!絶対、離れ離れにはなるなよ...!」
「い、言われなくても〜!!」
「こんな所で誰も離れたくないわよ〜!!」
「かやちゃーん!!」
皆が皆、固まるようにしがみつき合う。
....葵、どさくさに紛れて椿に抱き着いてない?
〈マスター!どうやら、空間の歪みから抜け出すようです!〉
「っ.....!」
リヒトの言うとおり、空間の歪みが薄れて行った。
そして、目を開けると....。
「...って、なんで夜空ぁあああああ!!?」
〈マスター!飛行魔法を!〉
なぜか夜に、しかも空の上に放り出され、僕らは落下する。
急いで魔法で浮遊して、全員の体勢を立て直す。
「かやちゃん!」
「ええ!分かったわ!」
「set up!」
椿は、薔薇姫とユニゾンしないと飛行魔法を使えないため、ユニゾンする。
「....なんとか、助かったわね...。」
ユニゾンし、浮かび上がった椿がそう言う。
ちなみに、椿の今の姿は、最初に出会った頃の着物姿の上に、葵のマントと胸元のリボン、そしてレイピアを付けた状態になっている。
一見アンバランスだけど、この状態の椿なら飛行魔法を扱え、接近戦にも相当強くなっている。遠近両方で戦えるのは凄いよな。
「...ちょ、寒い!?防護服防護服...!」
〈どうやら、冬の気候ですね。〉
それ、半袖半ズボンの僕にはきつ過ぎるじゃないですかー。やだー。
「....というか、確か梅雨の時期に入る直前だったよね?確か。」
〈はい。しかし、これはどう見ても...。〉
「....冬、だね。」
さっき感じた寒さは上空にいるだけではないほど寒かった。というか、凍るかと思った。
防護服越しから感じる冷たさも冬にある気候そのものだし...。
「...ちょっとリヒト、ネットワークとかに干渉して今の日付確認できる?」
〈できますけど...。...分かりました。〉
おお。できるのか。ハッキングみたいで短時間で終わらせたいけど。
「お兄ちゃん...どうしたの?」
「嫌な
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