第2章:埋もれし過去の産物
第27話「新たな厄介事?」
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...私にはこの嫌な予感がよくわからない。....だけど、気を付けて。」
「司さん....。」
「...私に言えるのは、これだけ。....ごめんね、ちょっと帰るよ。」
「.....うん。明らかに気分悪そうにしてるよ。帰った方が、いいよ。」
司さんは“ありがとう”と言ってそのまま帰ってしまった。
「“気を付けて”....か。」
「お兄ちゃん...。」
「あの司さんがあそこまで尋常じゃない面持ちで言ったんだ。何事にも対応できるように備えておいた方がいいかもな。」
「同意見よ。私も嫌な予感がしたもの。」
僕は椿、葵、緋雪の順で顔を見る。
....皆、嫌な予感はしたようだ。
「...とにかく、家に帰ろう。今この場で巻き込まれたらちょっときつい。」
僕らは急いで家に帰った。
「.....予備カートリッジ、オーケー。リヒト、調子と装填済みのカートリッジは?」
〈カートリッジ含め、オールグリーンです。〉
...よし、これで一応戦闘に巻き込まれてもなんとかできるな。
カートリッジは“カタストロフ”の一件以来、自作もしている。
今では僕と緋雪でそれぞれ三ダースぐらい持っている。
「皆も備えは大丈夫か?」
「ええ。元々、私は貴方からの霊力があれば大丈夫だし。弓も大丈夫よ。」
椿の弓は僕があの後さらに強化し、見た目は和弓だが、強度が合金に近くなっている。
霊力の媒体となる矢もいくつか増やしている。
「あたしも魔力は十分だよ。後、霊力も蓄えれるだけ蓄えたし。」
葵はユニゾンデバイスになって、元々舶来の...魔力を使う式姫だったため、主な力は魔力だ。
しかし、今は椿に合わせたデバイスなので魔力を霊力に変換し、蓄積する事もできるようだ。
「私も大丈夫だけど...お兄ちゃん、今ここでここまでしなくても...。」
緋雪も調子は良好だ。偶に僕の血を料理とかに混ぜているため、吸血鬼としても調子が悪くなっていない、むしろ優れているようだ。
「...なんでかな。虫の知らせは使えなくなったのに、嫌な予感しかしないんだ。」
「お兄ちゃん...?」
司さんの言葉を真に受けすぎって言われればそれまでだけど。
「...とりあえず、いつ何が起きても対処できるように備えは万全に」
〈マスター!謎のエネルギーを確認!これは....!?〉
「なっ!?」
僕らは今、部屋の一か所に集まっており、そのすぐ頭上で空間が歪み...光り始めた。
「これは...時空に干渉してるのか!?」
なぜ分かったのか分からないが、僕にはそう感じ取れた。
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