暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico?お巡りさんを舐めんなよ〜Hunting〜
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†††Sideルシリオン†††

第39管理世界エルジア。新たに管理世界入りを果たしたその世界に設立された地上本部へ赴いている俺たち内務調査部。俺は監察課と監査課の研修で、2週間の長丁場になる。学校も休まなければならないし、研修中はこの世界からは出られないから、はやて達と直接顔を合わせられない。

(しかもモニターでの通信も出来ないから、声だけのやり取りになるんだよな)

研修生はもちろん正式な監査官・監察官は任務中、本部や同課員以外への通信は基本的に禁止で、する際には面倒な手続きが要るし、重要機密が万一にも映り込まないようにモニター越し通信も不可。いくら信頼・信用されていたとしても管理局組織の重要な情報を持っている以上は好き勝手に通信が出来ない。それが内務調査部の厳守すべし絶対のルールだ。

「くぁ〜・・・、疲れたぁ〜」

そんな肩の凝る研修2日目。地上本部での本日の研修を終え、1階ロビーに降りるためにエレベーターに乗っている。宿舎は地上本部からそう遠くないホテルで、1フロアを内務調査部のメンバーで貸し切ってる。そのホテルに帰るために、ロビーを目指す。
左目に付けているモノクル型の神器・“森羅万象の眼(プロヴィデンス)”を外して、右目と合わせて目頭を揉む。左目が全く使いものにならないため、右目ばかりに疲労が蓄積される。書類の文字は小さいし、モニター眺めっ放しでチカチカするし。しばらくモニターは見たくないな。

(やっぱり眼鏡にしておいた方が良かったかなぁ〜。このままじゃ右目の視力が落ちるだろうし)

俺はあえて眼鏡じゃなくモノクルを選んだ。レンズの縁やフレームが視界を僅かでも遮るのが嫌なんだよな。右目は何ともないんだからレンズは伊達になるだろう。正直、伊達のレンズに意味が見いだせない。ファッションとか言うが、それが理解できない。わざわざ視界内にフレームなどの障害を入れるなんて、連中の頭を疑う。特に俺は戦闘者だ。戦闘中のそんな小さな障害が、時に致命的となる。だから左目だけにモノクルを付けることにした。

(でもやっぱり疲労だけはどうしようもないよな〜)

あくまで怪我などを治すだけのラファエルを気休め程度に右目に掛けて、両目を閉じて、壁にもたれて一息つく。

――うそつき!――

「っ!」

途端に閉じた両目のまぶたの裏に、あの日から焼きついて離れないスバルの泣き顔が浮かぶ。今度こそ救えると思った。だが、救えなかった。護りきれなかった。何が約束だ。

――ルシルさんが死ねが良かったんだ!――

あぁ、そう言われても仕方ないよな。だが、死ぬわけにはいかないんだ俺は。恨まれようが、憎まれようが、呪われようが、どんな犠牲が出ようが、俺は生き延びなければならない。俺にとって最古の約束、“堕天使エグリゴリ”を
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