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シークレットゲーム 〜Not Realistic〜
信頼
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「いやー、あたしも流石に無いわ」
「……当人であるオレ達が言えた事じゃないだろうが」

 笑う悠奈と同情する刀真。そして苦笑いする修平。
 日ごろ無い経験をする。こんな異常な空間でこんなくだけた話をする事になるとは思ってもいなかったようだ。

 そして、互いの呼び名を名で呼び合うことにした。

 堅苦しいのは嫌いだと。問題は2人より歳上の刀真だった。

「……なら、オレの名も刀真でいい」
「え……でも、歳上だしね。呼び捨てするのは……」
「確かに、流石に少し抵抗があるな」
「まぁ、慣れたらで構わない。オレは 呼び易い下の名で呼ばせてもらう」

 刀真がそう言うと、修平と悠奈も頷いた。
 まだ、初日でそこまで打ち解けるものでもないから徐々に、という事だ。

 そして、この状況についてを話し合うことにしていた。

 どうやら、修平は話も通じやすく、悠奈から話を進めた。

「そうだ修平。あんた、今のこの状況ってどの位まで把握している?」
「あんまりだな。良ければ情報交換をしないか?誰か他の参加者を見たとかでもいいし、気になるものを見つけたとかでもいい。……といっても、俺のほうは交換できる情報なんて殆ど無いんだけどさ」
「そうね……。君のプレイヤーナンバーを教えてくれるのなら、その情報を提供してもいいわよ?」

 悠奈が意味深に笑いを見せながらそう答える。
 駆け引きをしているようだが、今はそう言う場面でも無いと考えている刀真。が、情報が大事だと言う事、どうやら修平もわかっているらしく、その上で優位に立とうとしているのかもしれない。それも重要な事だ。

「プレイヤーナンバー?」
「あれ? どうしたの?」
「いや……、悠奈の情報にそこまでの価値があるのかと思ってさ」
「……修平の感覚は間違ってない。――悠奈は色々と端折りすぎだ。」

 やれやれと、しているのが刀真だ。
 まだ、序盤も序盤。こんな段階で明らかに情報を知っていると言う風に態度に表すのはどうかと思える。

「どういう意味だ?」
「まぁ……あまり、妄りに言うものじゃないが、物騒なメッセージが届いてな」
「ちょっとちょっと! 私を置いて進めないでって。」

 悠奈は慌てながら話しに入ってきた。
 流石にさっきの二の舞はゴメンなのだろう。相手が悪かったという所もあるが、修平は比較的話も通じやすく、初めのつかみもOKだった。これくらい、自分で信頼を?まなければ、今後の大きな目標を達する事なんて出来るわけない。

「ま……、不信感を与えない事だ。……わけのわからない状況に放り込まれて 攫われたとして、持ち物を盗られてない。……盗られる所か手にあるのはこの島には似つかないPDAと首輪だ。……打算的に構えても進まんだろう?」

 
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