暁 〜小説投稿サイト〜
シークレットゲーム 〜Not Realistic〜
襲撃
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 殆ど同時に2人ともPDAを確認していた。

 それは開催者からのメッセージ。

 いつもの事といえばいつもの事。何が来ているのか 日影は大体最初から把握出来ていた。

「そろそろ来るとは思ってたな。……どうする?」
「もち。行くに決まってるでしょ? 他のプレイヤーに会える絶好のチャンスだし」

 悠奈は少しだが笑みを見せた。
 さっきの憤怒を少しは忘れられたようだった。

 そのメッセージの内容。それはゲームの説明会の案内。

 文章の出だしが、『参加者の方々へ、重要な連絡です』から始まり、非常に淡々と要件だけを告げていた。

 その内容が次のとおり。

『先ほど、基本ルールを配信しましたが、恐らく参加者の全ての疑問を解消するには至らないと思われます。つきましては、一度参加者を集めて説明会を開きます。会場は村の中央管理施設となっていますので参加を希望する方は、村の北東にある白い建物へ集まってください。なお、参加は自由であり、不参加の方へのペナルティ等は有りません』

 このメッセージが送られれば大抵の人間は参加するだろう。

「ふむ……。ん?」

“ピロリッピロリッ♪”

 メッセージを確認していたその時だ。アラーム音が鳴り響いた。

「お……? またメッセージ?」

 悠奈のPDAにも届いたようで、説明会の案内文を消すと次の文を開いた。そのメッセージを確認すると、表情が固くなる。

「なんだ? 何が来た?」

 刀真は、悠奈にそう聞く。
 聞きつつも、自分のPDAにも目を通した。

 どうやら、運営側からの指示文≪R:CODE≫と表示されている。つまりは、リピーターにのみ送られてくる文面。そして、恐らくは悠奈も同じようなメッセージが来ていると推察できる。

「前回はこんなメール無かったのに……」
「ああ、なるほどな」

 悠奈の独り言を聞き推察を確信することが出来た。

「っっ!!」

 悠奈は思わず口を噤んだ。
 妄りに口に出して言うような言葉ではない≪前回≫と言う言葉だ。

「もう遅いだろう。それに、さっきのやり取りでお前が経験してる事くらいは判っている。……が、確かに思わず口に出すのには危険な内容だな。他の連中に聞かれたりしていれば」
「う……、うん。……以後気をつけるわ」

 悠奈は、PDAの画面をスライドさせながら軽く頭を下げた。

「う〜ん……、ちょっといいかしら?」
「ああ、構わない」
「それがね……。《プレイヤーナンバー4》の人を探して24時間共に行動しろって来てるみたいなの。探さなきゃいけなくなって」
「ふむ……、内容は大体似たり寄ったりだ」
「え?」

 悠奈は刀真の言葉を聞いて少し驚く。
 身のこなしから只
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