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ホウエン地方LOVEな俺がゲームの中に吸い込まれちゃった
サマヨールとユウキ
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、うわ……)」
「俺ポケモンの言葉わかんないけど、ゴーストタイプからみてもドン引きする光景ってことはわかったわ」
ふヒふふひいぉひひひぎぎヒぃヒヒひヒ!!?!
と口を三日月型に引き裂いて笑うのだ。片やゴーストタイプに片や感情がマイナスふりきっている人間。相乗効果で独自の不気味空間を作り上げていた。
「と思ってたら……迫ってるぞシャドーボール!」
「ヨー」
勿論サマヨールもわかっていた。だがその上でサマヨールはゆっくりと招き入れるかのように手を開く。
そして、ぽすっと音が響いた。
「……?」
「ゲ?」
「さ、サマヨール?」
てん、てん、てん……と沈黙が続く。
複数放ったシャドーボールの二個目がもう一度サマヨールに着弾する。
そして、ぽすっと音が響いた。
「え……?」
複数放ったシャドーボールの三個目がもう一度サマヨールに着弾する。
そして、ぽすっと音が響いた。
「…………」
「…………」
「…………」
複数放ったシャドーボールの四個目が……五個目が六個目が七個目がーー。
「そして、ぽすっと音が響いたんだろ! わかったからやめたげてよぉ!ゲンガーのメンタルマッハだから!」
まるでダメージなんてないかのように立つサマヨール。その様子を見て幽霊女は言葉を失い、自身の最強の攻撃を破られたことでゲンガーは唖然としていた。
種明かしをするならば、
元々防御特防の値が高いレベル100のサマヨールのステータスを更に1.5倍にするのがしんかのきせきである。
わかりやすく数値化すれば、約500。
それは伝説と言われるポケモン達に匹敵するステータスだ。いくら特攻の高いゲンガーといえど、そんなポケモンとの差は埋まらないのだ。
誰もがその異様な光景に呑まれる中、沈黙を破ったのは当人であるサマヨールだった。
彼はお返しとでも言うかのように構えた。表情は非常にわかりにくいがどことなく笑っているように見えて、ゲンガーは心底恐怖する。
「ヨッー」
サマヨールが手を後ろに引く。
「ルッ」
前に振った。
「……へ?」
「……ゲんがぁ?」
瞬間、一帯が吹き飛んだ。
床シャドーボールユウキヤンデレ幽霊壁ゲンガー置いてあった段ボールに扉に転がっていた空のモンスターボールに至るまで全てだ。
直後大規模な倒壊があった。ビルの階層を支えていた支柱も根こそぎ吹き飛んだのだ。
笑えねえぇぇ!!……崩落から逃げ回りながらユウキが叫ぶ。
「『いたみわけ』……範囲考えて使ってくれぇ!」
効果はHPの平均化。範囲内に含まれたものの体力を平等振り分けるのだが、
「人間、物にまで効果あるのかよ」
苦笑いするユウ
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