GGO編
九十三話 battle in ???
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ったりするかもしれない。
「上等……!」
体制を立て直してスイッチを切り替え、リョウはライフルを撃ち牽制。引っ込んだギャレットを一瞥して、リョウは上部に続く階段を上がった。
――――
「っと!」
バンッ!と言う音と共に、甲板の扉が開く。そこから転がり出るように、リョウが飛び出した。そして其処にあった景色を見て……絶句した。
「な……に……?」
そこは、砲の巣とも言うべき場所だった。
自分から見て左側に、無数の機関銃やら高角砲が有った。その全てが曇り空と海に向けられている。
右側に、余りにも巨大過ぎる大砲が有った。リョウの身長を裕に超える大きさの基部と、此処からではよく見えないものの、太く、恐らくは人の頭などすっぽりと入ってしまうであろう三本並んだ砲塔部。
リョウが後ろを見上げれば、其処にも主砲と思われるそれ程では無いものの、十分に大きな副砲が有る。
最早、疑いようもない。現代において、これほど多くの……そして巨大な砲を備える船の種類を、リョウは一つしか知らなかった。
「せ、戦艦……!?」
リョウがもし今、ALOのように空を飛ぶことが出来たなら、この船の全景を見る事が出来ただろう。
艦橋付近に付いた、無数の銃口、砲口を虚空に向ける高角砲と機関砲の群れ。
二基六門の副砲と……三基九門の巨大な主砲。そして……艦首に付いた、菊の紋。
ステージ“沈まざる魂――戦艦 大和 内部・甲板部”
それはGGO日本サーバーが誇る、至上類を見ない“ネタステージ”であった。
――――
「って、見とれてる場合じゃねぇ!」
ついつい唖然としてしまった自分を叱咤して、リョウは障害物の多い機関砲、高角砲の方に走り出す。
リョウが出て来た場所から丁度高角砲で陰になる位置まで来た時……
「あっぶ!?」
予測線がリョウを貫き、危うい所でリョウは身をかわす。後ろの高射砲に弾が当たり、キューン!と音を立てた。
即座に隠れた高射砲から飛び出して、ライフルを乱射する。
ギャレットが隠れた扉付近の壁が、チュンチュンと音を立てて火花を散らす。反転して走り出し、また予測線。回避。反撃。とやると、不意にギャレットが隠れた機銃の向こうから軽いノリの男の声が聞こえた。
「お姉さん!いい加減に鬼ごっこは終わりにしないかい?大丈夫!痛くしないよ!」
若干イラつきながら、リョウは怒鳴り返す。
「ならさっさと脳天撃ち抜かれろっての!つーか男だってんだよ!何度も言わせんな!!」
キレ気味なリョウをからかうように、向こう側から笑い声
「いやあ失礼!久々に良い感じな緊張感の勝負で気分が高まっていてね!しかも相手がこうも美人
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