暁 〜小説投稿サイト〜
大海原の魔女
九話 恐れず、止まらず、妥協せず!
[2/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
。」
「はーい!
 ・・・・・ね、この琥珀のアクセサリーはどう? いい物かしら?」ライサが目を付けたのは小さなペンダント。
「どれ,私に見せてくれ ・・・どうやら本物‘‘らしい”な。」

「こういう物に詳しいのか?」ヴェロニカに問われるが、それは違う。だが妖精さんの協力があれば、多少の目利きは可能だ。
 まず、妖精さんは悪意を持った人…例えば偽物や盗品を売る人を見分けることが出来る。さらに、こういったところで売っている物には妖精さんが憑いていることが少なくない。彼らに尋ねれば、その物の真贋や来歴がわかるのだ。


 こう説明すると 「なら、鑑定は任せたわよ。」と言われた。…いや,別に構わないが、外れるかもしれないぞ。
「…あそこのボヘミアングラスはおそらく偽物…あの絵はたぶん本物だが盗品だ…」
 小声で皆に教えながら、買い物をしていった。



 私はマイセンらしきカップを購入、紅茶が美味しく飲めそうだ。

『ぼっ,ぼくおいしくのまれますか!?』カップに宿っていた妖精さんが震えながら言う。 いや君を飲むのはちょっと…


 ◇ ◇ ◇


 買い物の後、私たちは灯台に来ていた。ここを登るにはお金がかかるが、広い砂浜と港の風景を一望できる。

「ハラショー…綺麗だな。」
「…そうですね…」

 夕日を見るにはまだ早いが、とても美しい。
 春のバルト海は蒼く、どこまでも広がっていて………




「…あれ?」ふと,リディヤが声をもらす。
「リディヤ、どうしたの?」
「…北東から何かが近づいてきてるわ。」無意識に感知系魔法を使ったのか、いつの間にか彼女から魔導針が出ている。

『ネットワーク』を発動し、その方向の妖精さんと視界を‘‘リンク”させる。


 ・・・「ネウロイだ。 中型1,小型4、 いずれも水上型。」
「…なに?」 「なんで,こんなところに!?」
「それよりも灯台の職員に伝えるぞ、ここには警報用サイレンが設置してあるからな。」・・・・・・・



 

 ───ゥウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥ───

 そして、平和だった街に警報が鳴り響く。



 
 ・・・灯台の下の浜辺にて ・・・
「皆は基地に戻って司令官の判断を仰げ。
 私はちょっとアイツらを足止めしてくる。」それが一番手っ取り早い。
「一人じゃダメよ!それにそもそもストライカーは基地にあるのよ??」「そうなのです!」
 そう止めるビスマルクたちの前で、私は異空間倉庫からストライカーユニットを取り出す。

「それは…」 「私が製作した水空両用ユニット,『ヴァジュラ』…二年前に作ったものだが、改装を重ねた結果,性能は量産機を上回っている。私は万が一のときに備
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ