二十話:三者
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「気になるなら、その人に助けられた人の所に聞きに行ってみればどうかな?」
「いや、流石にそこまではせんでもええんよ。それに今は精神的にも辛いやろうし、聞きに行くとしてももっと後の方がええやろ」
「まあ、はやてちゃんがそれでいいなら良いんだけど……」
なのはからの提案に慌てて手を振りながら断るはやて。
そんなはやてに少し不満そうな顔をしながらも本人の意思を優先させるなのは。
彼女としては親友が頭を悩めるような問題は解決して欲しいのだ。
だが、それも本人が望まないのならただの押しつけになるので諦める。
昔から押しが強いところはあるが退く所は退く性格なのだ。
「そう言えば、なのはちゃんとフェイトちゃんは今日はどうするんや? 私は昨日の指揮の報告書を書かんといかんし」
「私は……もう一度現場に行って何か手伝えることをするかな。じっとしていられないし」
「私も同じかな。瓦礫の撤去とかは高ランク魔導士が居る方が早く終わるし」
「なんや、みんな休みがほとんどないなぁ。シャマルにまた怒られるわ」
自分達の忙しすぎるスケジュールに三人で笑い合う。
もっとも、三人とも忙しいのは特に気にしないような仕事人間だ。
それでも、はやてはこうした落ち着きない状況はどうにかならないかと思う。
どっしりと腰を下ろして自分のやることに集中できればいいのが、高ランク魔導士は数が少ないためにどこに行っても便利屋扱いで落ち着きがない。
「……やっぱり、自分で部隊を持てたらええなぁ」
「はやてちゃんの部隊?」
「そや、全員で一丸になって一つの事件を追う。その間に新人の育成も行う少数精鋭の部隊。それやったら、私達も落ち着けるし、何よりもしがらみに縛られんで早う動ける」
今回の事件でもっと早く動けていればという後悔ができた。
故に上からの命令がすぐに下に伝わり、動きだせる少数精鋭の部隊がいいのだ。
地上部隊ではどうしても資金上の問題があり、出動して何もありませんでしたでは赤字にしかならないので上が慎重になりすぎるのだ。
仮にも人の命がかかっているかもしれない状況でそれでいいのかとも思う。
しかしながら、世の中は世知辛い。金がなければ理想を追うのも一苦労だ。
なので、そういった点で地上部隊を責めるのは気が引ける。
そもそも、海がロストロギアを探すために世界を広げ過ぎているのも原因の一つなのだ。
もっとも、これは一つで複数の次元世界を滅ぼせるロストロギアの特性故に仕方ないことだ。
誰だって、自分の家のすぐ隣に原爆が眠っていると知ればそれを取り除くことを優先する。
泥棒に空き巣に入られても、被害が少なければまずは原爆を取り除くように頼むだろう。
そのような状況だから陸には資
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